誰もがそうだと思うんだけどね、
人に嫌われたくなんかない。
俺もそうだ。
できたら、みんなとワイワイ仲良く過ごしたい。
でもね、この世は天国なんかじゃない。
全てが平等なわけじゃない。
理由はどうあれ、
好かれる人、嫌われる人、
存在するわけ。
俺は…嫌われる人。
理由はあるのだろうけど
俺には何も入ってこない。
嫌う理由なんてそれぞれなんだから。
嫌われ者でいいかな…と最近思えてきた。
誰も俺に敬意は払わない。
好きだと言ってくれる人もいない。
別に俺は殺人鬼でもテロリストでもない。
ただ生きているだけで、
「いなくなればいいのに」と思われてしまっている。
そういう存在は必要なんだと思う。
だったら、俺がそれになればいい。
俺を踏み台にして、
バカにする人間が「いい人間」に見えたらいい。
そして一層俺のことを忌み嫌えばいい…
望んでいなくても…
そういう役は必要なんだって
思えてきた。
誰もが主役になれるわけじゃない。
主役になれる人ってのは
努力とかそういうのではなく
生まれつき決まっているんだって。
俺は…頭も悪くて、要領も悪くて…
でも人気者になりたかったし
クラスの代表とかにもなりたかった。
でも…誰一人俺をそういう目で見てくれなかった。
先生たちはクラスの中の優等生に
そういう役目を与えた。
劇をやったって、主役になるのは
そういう人で、
俺みたいな人間は…脇を固めるでもなく
仕方なく舞台にいるだけの存在。
昔から決まっていたんだ。
頑張らなかった…と言えばそうかもしれない。
何もしないで、目立とうとしていただけ。
うるさい存在でしかなかった。
この先も…万が一結婚できたとしても
お嫁さんは…簡単に浮気をして
出て行ってしまうんだろうな。
そんな気がする…
俺ってそういう人間なんだから。
裏方…と言えば聞こえがいい。
俺は…裏方でもなんでもない。
いても、いなくても、どちらでもいい存在。
そんなの…何十年も前から分かっていたのにね。
何を今さら…
あきらめよ…
前向きになんてなれない。
でも…意地はある。
悪あがきだけは続けよう。
大して意味はないのだけどね。