
バタフライガーデンの整備をそこそこ始めているが相変わらず牛歩の歩みだ。そんなとき、防獣柵をひょいと見たら、見事に網が切られ、何者かが侵入したことが判明した。穴の大きさからみて人間でもイノシシでもないようだ。

その網には、紫色の実が残っていたのに気づく。そう言えば、この網の近くでネットで入手した「ツルギキョウ」という種を蒔いていたのを思い出す。しかし、ツルは伸びたもののなかなか花が咲かなかった。そこですっかり諦めていたのだった。ツルギキョウはツルニンジンに似ているが花の大きさが小さすぎて気が付かなかったらしい。
左の画像が「ツルギキョウ」(mirusiru.jpから)、右の画像が「ツルニンジン」(「山・蝶・寺社巡り」webから)。ツルニンジンはときどき里山歩きで身近に出会うことがあり、その釣鐘型の花の美しさに心を奪われる。しかし、「ツルギキョウ」には会ったことがない。それほど希少種であるらしい。同じ仲間で、ツルニンジン・ツルリンドウ・ツルギキョウを通称「ツル三兄弟」と言うらしい。

当局は犯人にアナグマ説を挙げていたが、網の破り方の酷さからシカ説も捨てられないようだった。とにかく、あわてて網を補修しようと試みたがうまくいかない。始めは木材やプラ板も考えたが、アナグマならそれを土台に登ってしまうのではないかと、いろいろ考えた挙句、寒冷紗に落ち着く。

外側から見ると、いかにも見栄えは悪いが害獣さんにはかなわない。以前、友人の話では箱わなのトラップにアナグマが入ったが、その金網を破って逃げてしまったという。そのくらいアナグマの歯は強靭だと驚愕していた。だから、害獣柵のポリ網くらいでは簡単に侵入できるというわけだ。トホホホ。さいわいなことに、冬季だったので食べられるものがなかったようだ。よほど、腹がすいていたのかもしれない。周りに迷惑をかけながら成長していくのは人間と同じだ。