一週間前を追いかけています。(汗
第1回は昨年12月 だったからもう半年になるんですね。
四季酒の会「第2回愛媛の酒を愛でる会♪」は6月28日の開催でした。
今回はちょっとテーマを設けての開催をしてみました。
そのテーマとは・・・・・
しずく媛と松山三井の呑み比べ
というちょっとマニアックなもの(笑)
簡単に解説しておきますね。
愛媛県といえば「松山三井(まつやまみい)」ってくらい
このお米はお酒に使われて愛されています。
僕自身も好きなお米のひとつで、独特の泥臭さというか
いい意味で垢抜けきれない特性が魅力的な米だと思っています。
ところが実はこの松山三井、いわゆる「酒造好適米」ではなく
飯米(=食用米)であることをご存知の方は少ないと思います。
実際に食べても美味しく、愛媛では普通に食べられているそうです。
愛媛県はこれを超える「酒造好適米」の開発を行っていて
それが19年3月にやっと完成、「しずく媛」の名前で登録されました。
登録される前のお酒には「松山三井大粒」とか書かれたものもあります。
一般的に松山三井は「あっさり辛口でいい酒が造れる」と言われます。
しかし反面、晩成で台風被害を受けやすく精米時に割れが起きやすく
例えば高精白の大吟醸を造るのが難しいという性質があります。
しずく媛は松山三井をベースに改良された品種で松山三井に比べ
◎高精白に耐える
○心白発生率も多く千粒重も1g重い
○晩成ではあるが1~2日早い収穫が可能(微妙w
△収穫量は約91%
△食用米としての食味はやや不良
との報告が上がっています。
そんな愛媛県期待のしずく媛を他に先駆けて味わってみました。
今回会場となったのは、四谷荒木町にある「橘家」さん。
大正末期の創業時より料亭として営業し、今は貸席としています。
この昭和の風情漂う空間で、愛媛の酒を楽しむことにします。
ではまずは、今日のラインアップです。
まずは四季酒の会よりall that jazz氏の挨拶。
やはり和風の空間には和服がよく似合いますねぇ。
さてさて、ではひととおりお酒をご紹介していきましょうか。
1.寿喜心(すきごころ)純米吟醸新酒(しずく媛)
首藤(すとう)酒造(株) 西条市
これを一番目に出したのはある意味失敗だったかも知れない。
というのは、現時点でしずく媛のよさを引き出しまくっているように思う。
えーと、要するに、他に比べて出来が良すぎた感があります(笑)
米の甘さ、香り、どれをとっても素晴らしい出来だと思いました。
しかも四合瓶で¥1,200程度だという。その意味でも驚異的なお酒。
2.酒仙栄光 純米吟醸 栄光50(しずく媛)
3.酒仙栄光 純米吟醸無濾過生原酒(松山三井)
栄光酒造(株) 松山市
このしずく媛が難しかった。正直言って重く、呑み辛い酒質だ。
香りに生熟っぽいクセがあって好みの分かれるところだと思う。
松山三井は一転、フレッシュ感もありまぁまぁ呑みやすい。
ただ無濾過生原酒と言われるとちょっと物足りなさも残った。
4.初雪盃 特別純米 寒造り槽搾り(しずく媛)
5.初雪盃 媛おりがらみ(麹米:松山三井/掛米:ヒノヒカリ)
協和酒造(株) 砥部町
これは驚いた。しずく媛なのにちゃんと「初雪盃」の味になっている。
イントロは薄めにすーっと入ってきて口の中で柔らかく甘さが広がる、
あの「初雪盃」パターンがもうこのお酒では出来上がっています。
もう一本の媛おりがらみだが、僕はちょっと感じたことがある。
このお酒¥980だそうだ。実は糖類添加の普通酒だがよくできている。
糖類に頼らないしっかりした造りをしていることがよくわかるし
インパクト・コク共に強烈で参加者の絶賛を浴びた一本である。
わかるんだよ。うん、凄く美味しいし、よくわかるんだよ。
ただね、今年の造りで学んだ経験からこのお酒の造り方が見えるの。
これはいわば「普通酒の生原酒マジック」なんだよなぁ。
やっちゃダメ、とも思わないけどちょっとずるい?テクニック。
流れを考えて、今回僕はこのお酒は黙殺せざるを得なかった。
いつかこういうことを語る日も来るだろう、それまで熟成させとこう(笑)
6.賀儀屋 純米大吟醸生づめ無濾過(しずく媛)
7.賀儀屋 仕込み四号純米吟醸生詰め無濾過(松山三井)
成龍(せいりょう)酒造(株) 西条市
うーん、良くも悪くも、自分にとっては印象の薄いお酒でした。
無理に派手さを出していない点、恐らく食中酒を狙ったであろう酒質、
その辺にはとても共感するのですが・・・・・
再度機会を設けて、食べ物としっかり合わせてみたいと思います。
8.森の翠 大吟醸 しずく酒(しずく媛)
9.森の翠 純米大吟醸(松山三井)
篠永酒造(株) 四国中央市
普段から応援している篠永酒造さん。
しずく媛をどんな風に仕上げたか、どうしても期待が広がります。
・・・・・が、正直申し上げて難しいしずく媛でした。(苦笑)
頑張った形跡は見えるし決して悪いお酒ではないのですが、
一言で言うと「森の翠の酒質ではない」のです。
松山三井はいつもの通り、森の翠らしく仕上がりやはり秀逸。
宇高杜氏のこれからに期待させてください。
10.宮乃舞 純米吟醸(松山三井)
松田酒造(株)(HPなし) 伊方町
さすがは宮乃舞。この蔵の醸し出す味には一目置かざるを得ない。
香り、コク、キレ、そのバランスが「やはり宮乃舞」と思う個性を持つ。
すべてが柔らかく、すっと入って静かに爆発し消えていく、そんな感じ。
この蔵のしずく媛は今回用意できなかったけれど、いつか呑んでみたい。
まだまだ揃えもばらばらで、しずく媛の概要を掴むまではいけません。
でも今期以降の造りに期待をしてしまうそんな酒造好適米であること、
それは間違いない事実なのかなと感じました。
近いうちに森の翠の篠永専務にはお話を聞いてみます。
その結果は書ける範囲でココにアップしたいと思っています。
さて、その後は。
恒例の大宴会となり、しまいにゃ即席の落語家さんまで出る始末(笑)
なんだいこれは?呑兵衛亭ジャズ助とでも名付けましょうか?(笑)
そしてやはりこのショット。
四谷荒木町ってだけで、こんな雰囲気が凄く似合うんですね。
そして最後にみんなで集合写真を撮りました。
いい会場でした。
今後も何かと使ってみたい居心地のいい橘家さんでした。
そうそう、今回の仕入れは「Iさん」にお骨折りいただきました。
彼は愛媛に住んでいた時に「愛媛の酒大使」を拝命した凄い人。
さらに余談ですが、実は今回の参加メンバーの中に
「しずく媛」の命名者がいらっしゃいます。(誰かは秘密です)
会場を出た酔っ払いは、それでも風情たっぷりに歩きます。
しかし、やっぱり最後はここに吸い込まれるのです。
風情があったのはやっぱり途中まででした、とさ(笑)












