平成18年2月某日(思い出しながら書いてます) 家飲み
菅名岳/本醸造生原酒 寒九の水仕込み
醸造元:近藤酒造株式会社<新潟県五泉市>
販売元:越後泉山会
参考HP:風間酒店HP ←この滝を見てから読んで欲しい!
使用米:五百万石 精米歩合:60%
日本酒度:+5 酸度:1.2
価格:¥2,257(1.8L)
個人的評価&感想:82点(季節を感じる清冽なお酒)
すがなだけ、と読みます。
群馬在住の愛の足裏こりほぐし屋Nちゃんが
昨年からご実家経由で送ってくださっています。
この菅名岳、ちょっと変わった造られ方をしています。
と言っても、変わった造りという訳じゃなくてそれに至る過程が面白い。
越後五泉の明峰「菅名岳」山中のブナ原生林に「どっぱら(胴腹)清水」という
炎暑でも涸れず大雨でも濁らない名水(超軟水)が湧いているそうです。
その「どっぱら清水」でお酒を醸してみたい・・・そんな蔵元の想いに賛同した
越後泉山会の熱意により生まれたお酒だそうです。
寒九の水、というのは毎年1月寒の入りから九日目=寒九の日に
汲んだ水を使ってお酒を醸すことから命名されています。
この水汲みがまた凄いのです。
公募で集まった有志がタンクを背負い(18年度はなんと433人!)
往復1時間かけて寒九の日にどっぱら清水まで雪を踏みしめて行きます。
なぜこの日かというと、「1年で一番水が澄むから」と言われているそうです。
参加した人は、一般より早く出来上がったお酒を飲むことができるそうで
自分が運んだ水で醸したお酒を味わえるなんて、うーんロマンだなぁ。
スノーシューツアーも経験してきたことだし、来年あたりマジで考えてみよう。
生酒らしい、清冽な香り ほぼ吟醸香といって差し支えないレベル
強烈、ではなくあくまでも清冽に湧き上がりスッと消える
原酒のせいか、添加アルコールがちょっとキツめではあるが
味に引っかかりはなくスルスルと飲める、淡麗で辛口傾向
コクもなかなかしっかりしており、充分に旨味もあって楽しい
ただ個人的には、実は昨年も思ったのだが今一歩コシが弱い
辛口なのに輪郭がボケるというか、超軟水のなせる業なのか
これは必ずしも短所ではなくこのお酒の特徴と言ってもいいとは思う
このお酒を飲んでいると、どっぱら清水の清冽な滝が瞼に浮かぶのです
季節感があり、ドラマがあり、そんなところがとても素晴らしいお酒です。