おはようございます、たけちです。
大型連休最後の日曜、みなさま、いかがお過ごしになりますか?
たけちは、昨日までの旅の余韻に浸りつつ、明日からの仕事に想いを馳せ・・・・れないなぁ
さて、今日は5月6日に最終巻を刊行したセンゴク権兵衛完結!について少し語りたいと思います。
センゴク権兵衛は、小諸藩中祖仙石秀久を主人公としたセンゴク15巻、センゴク天正記15巻、センゴク一統記15巻、センゴク権兵衛27巻計72巻を約18年間に渡り、ま筆者宮下氏の丁寧な時代考証に基づいて非常にリアルに描かれており、まさに大河的である。
シリーズを通して読むだけで、間違いなく戦国時代のまとまった知識を得ることができます。
戦国時代を、仙石権兵衛秀久(以下仙石権兵衛)を通じて語られるこのシリーズ、ここからは主観も交えますが、細かくみると
センゴク:織田信長の稲葉山城攻略から浅井長政の滅亡まで。仙石権兵衛はまだ先駆けであり、フィクション的な要素が多分に見受けられる。
センゴク天正記:長島の一向一揆戦から武田家の滅亡まで。仙石権兵衛が仙石隊を率いるとともに婚姻、城持ち武将になるまでが描かれています。この作品では前作よりも丁寧に戦いに関する戦術・戦略面が描かれているのが特徴です。
センゴク一統記:本能寺の変から小牧長久手の戦いまで。仙石権兵衛が淡路島の大名になり、長宗我部の抑えることで秀吉の戦いを支援します。戦いの描かれ方は前作を踏襲しています。
【淡路島の洲本城】
センゴク権兵衛:沖田畷の戦い(仙石権兵衛は根来征伐)から仙石権兵衛逝去まで。今までの作品に比べるとかなり人物の心理描写に力を入れて描かれています。仙石権兵衛が讃岐の大名になるも、戸次川の戦いで島津に大敗を喫し、領地も没収されてしまいますが、小田原戦役において浪人ながら隊を率いて活躍し、小諸の大名として復活、その領地を守り抜き、サブタイトルにある通り「史上最も失敗し挽回した武将」となります。
【引田城】
【小諸城】
センゴクから読み進めるのが良いと思いますが、合戦等興味があるのであれば、センゴク天正記から読んでもいいと思います。
ほぼほぼ仙石権兵衛の伝記となりますので、感想という感想はないのですが、ひとつの物の見方としては秀逸だと思います。
というのは、みんな大好き司馬遼太郎氏は仙石権兵衛をこき下ろしていますからね。
(「夏草の賦」下巻の仙石権兵衛の描写はこのシリーズのセンゴク権兵衛とは対照的です。そして、たけちも司馬遼太郎氏の作品は大好き)
ということは、大河的ではありますが、NHKの大河ドラマにはなりにくいのではないか?
(なんせ司馬氏に嫌われていますから)
いやいや、5月13日2200からNHK BSプレミア「ドラマXマンガ センゴク〜大失敗したリーダーの大逆転〜」で現代と戦国時代を通して「生き方」を考えるというドラマ仕立ての番組があるのでそれを視聴してからでも判断は遅くないのではないか。かなり、楽しみにしています
センゴク権兵衛は完結してしまいましたが、いつか宮下氏が「桶狭間戦記」(これで今川義元観が変わった人も多いはず)みたいに「関ヶ原」や「大坂の陣」とか描いてくれないかなーとイチファンとしては密かに期待しています。
【センゴク権兵衛とは直接完結しないが出石城】
【ありがとう!宮下先生】