ザワザワと様々な音が聞こえる。そんな間を通って奥の大きな空間がポツンと空いている。そこへ僕たちは放りこまれ、次第に何も考えられなくなり、そして、、
「はーい、新入生たちはこっちの奥の方ね。時間もったいないから早く入ったはいった。どうせ私たちもそっちいくからとりあえずって感じで適当に座っちゃって。」
そう、僕は新歓に来ていた。この時期は新歓シーズンというものらしく授業もガイダンスばかりで、高校とはまったく異なるシステムの大学では、そんなものを聞いても僕たちにはほとんどチンプンカンプンといえる。姉の話だとこういった新歓にはたくさん顔を出しといて損はないという。そして、そこで知り合った先輩達にどの授業が取りやすだとかそういった話を聞くことは大変貴重であるという。そりゃ大学には勉強をさせてもらうためにいれてもらったが、わけのわからないことに首を突っ込んで失敗するというのは自分の性格上わかっている。だからせめて1年目くらいはとりやすい授業で無難に単位をとっておいたほうがいいと思った。大学は4年間もあるのだ。そう4年もだ、なんて果ての見えない長さだろう。
「おーい秋!こっちこっち、なんか移動しやすそうな場所とったどー。早く来いって。」
准が爽やかな笑顔で僕に言う。准とはぶつかったあの日から仲良くなり、一緒に新歓巡りをしている。自分でいうのなんだが、社交的ではあるが人見知りな自分には、気さくに話しかけてくれた准とはすぐに仲良くなれた。
「おー、今行くよ。」
僕は急いで靴を脱ぎ、先輩に渡された袋にいれて准のもとへ行く。てかあいつおれと一緒に店に入ったはずなのになんであんな早いんだ。
「サンキュー准。って、わっさんもいるじゃん。ここ来るなら連絡くれればいいのに。」
僕は通路側に陣取っている准のよこに座りながらさっそく楽しくなりそうだと思った。今日の場所は座敷で広めの個室になっている。1年生の席は入口からみて一番右奥のブロック、2年がその手前、3年が僕たちの後ろで4年が対角線の場所となる。4年生の中には就活終わりでスーツの人もいた。時間が経てば場所は移動するが、荷物だけは最初の場所に置いておくのでやはり新歓の間はやや重要だ。というのも姉に聞いた話であるが。その話は准にもしてあるので2年生よりの角から2番目という好位置をキープしてある。
「まったく秋のいう通りだよ。せっかく俺たち仲良くなったっていうのに。やっぱりいうじゃん、苦楽をともにした仲間はなんとかって。まあ俺たちは楽苦って感じだけど、、ってかあれか?もしかして仲良くなったと思ってるのは俺たちだけとか?」
准はおどけた顔してそんなことを言う。こういうのも准はすごいと思う。僕ならもしそれがホントだったらと思うと怖くて聞けない。さすがに考えすぎだと思うが。
「えっ?俺らってそんな仲良しか?、、、って嘘に決まってんじゃん、一瞬びびるなよ。ウケるな。なんか、新歓で、おーお前じゃん、みたいなのってよくない?結構それが好きなのと、ここ何日かはお前らの予定決まってっかなと思って。てかお前らこそ誘えし。」
「確かに、ごめっ!お詫びに今日は君に浴びるほどのビールを与えてあげよう。この前のように。」
「うん秋、それはいい考えだ。わっさん好きなだけ飲んでくれたまえ」
俺たちは顔を見合わせて言う。もうすでに2人とも笑いを堪えるの限界という顔だ。
「ごめんなさい、本当にそれは勘弁してください。おれが悪かったです。って、お前らの金でもねえだろ!」
そこで3人は一斉に吹き出す。一気に和やかムードでこの前の新歓の話などをしながら盛り上がる。ほかの1年生は初めて会う隣人たちと自己紹介などをしてる程度で、始まる前からこんな盛り上がってしまっているのは僕たちだけである。始まってしまえばみんなと話すのだが。
「はーい、一旦みんな静かにしてもらえるー。これからYZDの新歓をはじめます。1年生諸君、きょうは来てくれありがとう。まあ無理せず、タメはもちろん先輩とも仲良くなって帰ってもらいたいと思います。そんで気に入ってくれたら、是非うちにはいってね。みんな大歓迎よ。先輩どもは、くれぐれも可愛い後輩達にコールとかふらないこと!ほんじゃ私の話もこのへんにしてはじめちゃうよー。みんなグラス持ったかー?んじゃ、カンパーイ!!」
そう言って新歓が始まる。まあどこへ行ってもだいたい同じような始まり方だ。ちなみに先輩は挨拶の間、早くしろー、とかぶりっ子ー、などとずっといじられていた。まあ今さっそくその報復に行っているみたいだが。だが、こういうサークルはいいサークルだと思う。ここ何日かで複数の新歓に行っているが、なかでも酷かったのは初めて行ったスマイルサークルというところだ。名前からして怪しいとは思ったが、准が絶対こいうとこが穴場だと言い張ったので行ったのだが、先輩はほぼ喋らないは新入生は少ないは散々で、結局お腹だけを満たして途中ででてしまった。まあはっちゃけすぎているサークルもなかなか大変で…そのことは思い出すのも辛いので、というか途中からは思い出せないんだけどね!という結果からこういうアットホームなとこがいいだろうと准と話し、来てみたYZDは正解だったようだ。
「ようようさっそくだがお二人さん、新歓はどれくらい行ってるんだい?」
さっそく一杯飲み干している正面のわっさんが話しかけてくる。
「えーと、わっさんと会ったサークルが2回目でそのあと若干、恐怖心に負けて行かなくなって、ここが5回目かな。そうだよね准?」
「おう多分そうだな。なんかノリで二次会のカラオケにちょこっと行ったのいれれば6個目かな。わっさんは?」
「うん、おれもそれくらいかな。まあおれはあの地獄の日の夜には違う新歓に行ったけどな。」
ちなみにわっさんも、先程言ったはっちゃけすぎているサークルの新歓に来ていて、そこで色々あり仲良くなった。だがさすがわっさんは浪人1年を経ているだけあり、そういったメンタルは強いようだ。そしてわっさんが続けて言う。
「おれが今まで回ってきた中では、ここはかなりいいサークルじゃないかなって思うんだけど2人はどーよ?」
「確かに、おれもまだ始まったばっかだけど同じこと思ってた。なんかこう雰囲気がいい感じだよな。」
隣で僕もうんうんとうなずく。
「そうとなったらここ入ろうとおもってるやつらとも仲良くならねえとな。よし二人とも、作戦Bを発動だ!」
「よしっ、作戦Bか。ってなんだそりゃ!でもまあ…」
「はいはい君たち~、うちのサークル気に入ってくれたって?嬉しいねー。」
これは先程挨拶していた先輩だ。3人は顔を見合わせ、うんと頷く。多分3人とも心の中で同じことを思ったはずだ、よし作戦Bだ、と。この先輩はこのサークルの副代表をしているそうで、見た目はかなり綺麗な方だ。人望が厚いのか、その人と話していると周りからどんどん人が集まってきて、すぐに多くの先輩達と仲良くなった。ここは今まで行ったサークルの中でやはり一番楽しかった。それは准の笑顔みれば、同じことを思っているだろうなと感じた。
「はーい、新入生たちはこっちの奥の方ね。時間もったいないから早く入ったはいった。どうせ私たちもそっちいくからとりあえずって感じで適当に座っちゃって。」
そう、僕は新歓に来ていた。この時期は新歓シーズンというものらしく授業もガイダンスばかりで、高校とはまったく異なるシステムの大学では、そんなものを聞いても僕たちにはほとんどチンプンカンプンといえる。姉の話だとこういった新歓にはたくさん顔を出しといて損はないという。そして、そこで知り合った先輩達にどの授業が取りやすだとかそういった話を聞くことは大変貴重であるという。そりゃ大学には勉強をさせてもらうためにいれてもらったが、わけのわからないことに首を突っ込んで失敗するというのは自分の性格上わかっている。だからせめて1年目くらいはとりやすい授業で無難に単位をとっておいたほうがいいと思った。大学は4年間もあるのだ。そう4年もだ、なんて果ての見えない長さだろう。
「おーい秋!こっちこっち、なんか移動しやすそうな場所とったどー。早く来いって。」
准が爽やかな笑顔で僕に言う。准とはぶつかったあの日から仲良くなり、一緒に新歓巡りをしている。自分でいうのなんだが、社交的ではあるが人見知りな自分には、気さくに話しかけてくれた准とはすぐに仲良くなれた。
「おー、今行くよ。」
僕は急いで靴を脱ぎ、先輩に渡された袋にいれて准のもとへ行く。てかあいつおれと一緒に店に入ったはずなのになんであんな早いんだ。
「サンキュー准。って、わっさんもいるじゃん。ここ来るなら連絡くれればいいのに。」
僕は通路側に陣取っている准のよこに座りながらさっそく楽しくなりそうだと思った。今日の場所は座敷で広めの個室になっている。1年生の席は入口からみて一番右奥のブロック、2年がその手前、3年が僕たちの後ろで4年が対角線の場所となる。4年生の中には就活終わりでスーツの人もいた。時間が経てば場所は移動するが、荷物だけは最初の場所に置いておくのでやはり新歓の間はやや重要だ。というのも姉に聞いた話であるが。その話は准にもしてあるので2年生よりの角から2番目という好位置をキープしてある。
「まったく秋のいう通りだよ。せっかく俺たち仲良くなったっていうのに。やっぱりいうじゃん、苦楽をともにした仲間はなんとかって。まあ俺たちは楽苦って感じだけど、、ってかあれか?もしかして仲良くなったと思ってるのは俺たちだけとか?」
准はおどけた顔してそんなことを言う。こういうのも准はすごいと思う。僕ならもしそれがホントだったらと思うと怖くて聞けない。さすがに考えすぎだと思うが。
「えっ?俺らってそんな仲良しか?、、、って嘘に決まってんじゃん、一瞬びびるなよ。ウケるな。なんか、新歓で、おーお前じゃん、みたいなのってよくない?結構それが好きなのと、ここ何日かはお前らの予定決まってっかなと思って。てかお前らこそ誘えし。」
「確かに、ごめっ!お詫びに今日は君に浴びるほどのビールを与えてあげよう。この前のように。」
「うん秋、それはいい考えだ。わっさん好きなだけ飲んでくれたまえ」
俺たちは顔を見合わせて言う。もうすでに2人とも笑いを堪えるの限界という顔だ。
「ごめんなさい、本当にそれは勘弁してください。おれが悪かったです。って、お前らの金でもねえだろ!」
そこで3人は一斉に吹き出す。一気に和やかムードでこの前の新歓の話などをしながら盛り上がる。ほかの1年生は初めて会う隣人たちと自己紹介などをしてる程度で、始まる前からこんな盛り上がってしまっているのは僕たちだけである。始まってしまえばみんなと話すのだが。
「はーい、一旦みんな静かにしてもらえるー。これからYZDの新歓をはじめます。1年生諸君、きょうは来てくれありがとう。まあ無理せず、タメはもちろん先輩とも仲良くなって帰ってもらいたいと思います。そんで気に入ってくれたら、是非うちにはいってね。みんな大歓迎よ。先輩どもは、くれぐれも可愛い後輩達にコールとかふらないこと!ほんじゃ私の話もこのへんにしてはじめちゃうよー。みんなグラス持ったかー?んじゃ、カンパーイ!!」
そう言って新歓が始まる。まあどこへ行ってもだいたい同じような始まり方だ。ちなみに先輩は挨拶の間、早くしろー、とかぶりっ子ー、などとずっといじられていた。まあ今さっそくその報復に行っているみたいだが。だが、こういうサークルはいいサークルだと思う。ここ何日かで複数の新歓に行っているが、なかでも酷かったのは初めて行ったスマイルサークルというところだ。名前からして怪しいとは思ったが、准が絶対こいうとこが穴場だと言い張ったので行ったのだが、先輩はほぼ喋らないは新入生は少ないは散々で、結局お腹だけを満たして途中ででてしまった。まあはっちゃけすぎているサークルもなかなか大変で…そのことは思い出すのも辛いので、というか途中からは思い出せないんだけどね!という結果からこういうアットホームなとこがいいだろうと准と話し、来てみたYZDは正解だったようだ。
「ようようさっそくだがお二人さん、新歓はどれくらい行ってるんだい?」
さっそく一杯飲み干している正面のわっさんが話しかけてくる。
「えーと、わっさんと会ったサークルが2回目でそのあと若干、恐怖心に負けて行かなくなって、ここが5回目かな。そうだよね准?」
「おう多分そうだな。なんかノリで二次会のカラオケにちょこっと行ったのいれれば6個目かな。わっさんは?」
「うん、おれもそれくらいかな。まあおれはあの地獄の日の夜には違う新歓に行ったけどな。」
ちなみにわっさんも、先程言ったはっちゃけすぎているサークルの新歓に来ていて、そこで色々あり仲良くなった。だがさすがわっさんは浪人1年を経ているだけあり、そういったメンタルは強いようだ。そしてわっさんが続けて言う。
「おれが今まで回ってきた中では、ここはかなりいいサークルじゃないかなって思うんだけど2人はどーよ?」
「確かに、おれもまだ始まったばっかだけど同じこと思ってた。なんかこう雰囲気がいい感じだよな。」
隣で僕もうんうんとうなずく。
「そうとなったらここ入ろうとおもってるやつらとも仲良くならねえとな。よし二人とも、作戦Bを発動だ!」
「よしっ、作戦Bか。ってなんだそりゃ!でもまあ…」
「はいはい君たち~、うちのサークル気に入ってくれたって?嬉しいねー。」
これは先程挨拶していた先輩だ。3人は顔を見合わせ、うんと頷く。多分3人とも心の中で同じことを思ったはずだ、よし作戦Bだ、と。この先輩はこのサークルの副代表をしているそうで、見た目はかなり綺麗な方だ。人望が厚いのか、その人と話していると周りからどんどん人が集まってきて、すぐに多くの先輩達と仲良くなった。ここは今まで行ったサークルの中でやはり一番楽しかった。それは准の笑顔みれば、同じことを思っているだろうなと感じた。