歌丸師匠が羨ましいです | 福島県在住ライターが綴る あんなこと こんなこと

歌丸師匠が羨ましいです

多くの落語ファン

そして落語会の多くの後輩から惜しまれて逝かれた

桂歌丸師匠。

 

人生後半は病との闘いだったとはいえ

最後まで意識が明朗であったことを

人生の後輩として羨ましく思います。

 

ずっとずっと昔。

私が埼玉県熊谷市にある女子高校に通っていた頃。

 

校外活動だったのでしょうか。

それとも落語が好きな先生がいたのでしょうか。

落語家の方をお招きして噺を聞く機会がありました。

 

女子高生といえば、

箸がころげても可笑しい年頃。

 

学校の裏手にあった熊谷会館で私たちは

落語家さんのひと言ひと言に

笑い転げた記憶があります。

 

その中に、若き日の歌丸さんもいらっしゃいました。

 

噺の合間に、我が熊谷市を称して

「田舎」「田舎」と何度か言った。

それをかすかに覚えています。

 

実際「田舎」ですから

私たちはなんとも思わなかったのですけど

高座終了後に先生達が
「なにが『田舎だ』」と

たいそう立腹していたことも

なぜか覚えています。

 

男女共学が進んだ今も

女子校をつらぬいている我が母校ですが

そんな母校を先生達も誇りに思っていたのかな

…とは、若き日にも感じていました。

 

桂歌丸さんというと、そんな思い出が

反射的に思い浮かびます。

 

とはいえ、一人の人生の先輩として

この方のように惜しまれつつ

人生を終わりたいな。

憧れの逝き方ですよね。

 

合掌。