グラウンド・ゼロがくれた希望 | 福島県在住ライターが綴る あんなこと こんなこと

グラウンド・ゼロがくれた希望

昨年暮れ頃から時々、

自分自身の振り返りをしています。


今の自分の性格とか嗜好は、過去の自分の

どの経験からできたのか。

それとも生まれながらのものなのか。


自分の心を分析しながらの振り返り作業は

時に苦しみを伴いますが、新たな自分を発見する

いい機会になってます。


そんな振り返りの中、

たまたま検索して出会った本が

「グラウンド・ゼロがくれた希望」です。


 

グラウンド・ゼロがくれた希望/堤 未果
¥1,575
Amazon.co.jp

著者の堤未果さんは、高校卒業後

子どもの頃から大好きだったアメリカの大学に入学。

卒業後もアメリカで職を得て住み続けた人です。


アメリカ同時多発テロの時に、被害にあった

世界貿易センターの向いのピルに勤務。


かろうじて命は取りとめたものの、

著者自身の辛い経験とアメリカ観、

そして祖国日本に対する気持ちを綴ったのが、この本です。



アメリカの良心、アメリカンドリームだけを見て

育った人は、この本を読むとき、何らかの衝撃を覚えると思います。


また、9.11の出来事を具体的な数字で表したり

彼女がPTSDに苦しみカウンセリングを受けたこと

彼女の学生時代のこと、日本に帰国してからのこと

それらを綴る構成が素晴らしく、参考になりました。



この本の出版を機に、著者はジャーナリストの道を歩み始めます。

その転機ともいえる1冊を、アメリカの明と暗に興味がある方

私たち日本人のメンタリティーに触れたい方に

ぜひ読んでいただきたい本です。



グラウンド・ゼロがくれた希望


初出は、あの ポプラ社から

現在は、扶桑社から文庫版がでています。


グラウンド・ゼロがくれた希望 (扶桑社文庫)/堤 未果
¥650
Amazon.co.jp