昨日2026/5/12の夜にテレ東の『世の中お金で見てみよう~火曜ヨルの学べる経済~』という番組でデータセンターが取り上げられていました。

https://tver.jp/live/simul/le4rsrpvyz

 

データセンターに関して学べる書籍は少なく、ましてや地上波テレビ番組で「建設反対」以外の扱いをしてもらえるのは非常にありがたいです。

しかしながら見ていて色々と思うところがあるので差し障りのない範囲で列挙します。

(1)セキュリティの観点から住所非公開
 →本当に隠したい場合は建物の外観すら公開しません。その反面でデータセンター(場所貸し)事業者の世界最大手で「エクイニクス」という会社は世界各地のデータセンターの住所を番地レベルで公開しています。 そのエクイニクスでも3月にイランがUAEとバーレーンにあるAWSのデータセンターを攻撃して以降は、UAEにあるデータセンターの場所として恐らく全く無関係な住所を載せています。

(2)東京ドーム〇個分
→今回紹介されたIIJの白井データセンターはサーバー棟1階建て、さくらインターネットの石狩データセンターも1・2号棟が2階建て、3号棟は3階建てなので特別巨大なものではありません。同等レベルの敷地面積でさらに階の高いデータセンターはあります。

(3)入館
→「事前に業務上立ち入る必要がある理由」と「何月何日の何時から何時まで入館します」というのをを提出して、それを了承されないと建物どころか敷地にさえ入れない場合が大半ではないかと思います。
前日夜になってから申請とか、当日朝に来て申請忘れが発覚しました急いで入館許可ください、ってなるとデータセンター側の担当者は内心舌打ちするはず。あと、入館して行う予定の作業に対して過剰に長い時間や日数で申請してると判断されたら却下(もっと短い時間や日数で再申請を要求する)という場合もありますよ。

(4)スマホのカメラにシールを貼って塞ぐ
→本当に撮られたくない区画にはそもそもスマホは言うまでも無く、Wi-FiやBluetoothの通信ができる機器も持ち込みが禁止され、その区画に入る前には金属探知を受けるので隠し持つことはできません。その金属探知機は空港に設置されている物より高い精度の物が使われているところもあると聞きます。

(5)サーバーを見せてくれた
→富士通、NEC、DELL、HPEとかから既製品を買っているならメーカーのwebサイトに色々載っているので物理的にどんな形なのかは普通に出回っています。AWS、Microsoft、Google等は自社設計しているので汎用的ではない自社のためだけのユニークな形をしている物があるはずです。

(6)サーバーの裏側「ほんのり暖かい」「だいたい35℃」
→自分の知ってるデータセンターのサーバー排気はそんな低い温度では済みません。
ちなみに、上に記載した富士通、NEC、DELL、HPEといったサーバーメーカーのカタログスペックでは室温(サーバーに吸わせる空気の温度)が35℃までなら耐えられるとされています。

(7)「1,800ラック」「(サーバーを満載した)ラック1台で約1億円」
1,800 x 1億円=1,800億円。サーバー設置時期がバラバラだとして、仮に減価償却が進んだ結果の平均値が新品の半分だと仮定すると900億円 x 1.4%=12.6億円。データセンターの建物はもちろんサーバー以外にも高価な機器がたくさんあるので数十億円という規模の毎年固定資産税として、建っている自治体に収められて地域住民への公共サービスに還元されているはずです。

(8)二重床が必要
多数の配線を通すために床下に空間のある作りにする「二重床」は必須の物ではなく、マイクロソフトのデータセンターでは「監視カメラの死角を作らないようにする」という方針で二重床にはしていないと公言しています。

私が立ち入ったことのあるデータセンターでも二重床のところは無く、ラックの上に金網で作った高速道路の高架のような物があり、そこに配線を通していました。

 

(9)データセンター建設には専門的な領域が多く、工事業者の人を確保するのにもお金がかかる
→専門知識を持つ企業や人的リソースは大都市圏に集中しています。地元に根付いた建設業から探せばいいという簡単に済む話ではありません。「データセンターは土地の安い地方に建てるべきだ」と主張する人は、建設事業者を地方に呼び寄せる労力を考慮していないのです。

 

(10)石狩のデータセンターで電気代を4割削減
→AWSのサスティナビリティレポートによるとTokyo RegionのPUEは2022~2024年に1.30前後で推移しています。
これは、IT機器のために使う電力を1.00とした場合に、IT機器以外のため(主に冷房)に使う電力が0.30であることを意味します。
つまりIT業界のリーダー格の企業が設計するハイスペックなデータセンターは、首都圏の涼しくない地域に建てている物でも「仮にIT機器以外の使用電力をゼロにできても電気代1.30から1.00になる=23%しか削れる部分が残っていない」ので、さくらインターネットさんが「4割減」というのは、申し訳ありませんが「算出の基準にしているデータセンターが決して褒められた物ではない」と察するしかありません。

 

(11)無機質にすることで建物内の位置関係をわかりにくくする
→これは地味ですが大事で、どの方向に進めば何の部屋がありますといった具合の案内板とかも無いので「侵入してコンピューターを物理的に破壊してやる!」というような輩が仮に正規のIDカード等を入手して建物に入り込めたとしても、元従業員とかでなければ何処に進めばいいのか分からなくて右往左往して、目的を達する前に警備スタッフに捕まるはずです。私も配属当初はフロアマップを見たうえで実際に上司に建物内をひととおり案内してもらっても「どこに何があるのか覚えられる自信が無い」という感想を上司に話したことを覚えています。

(12)電源ケーブルは2系統、2018年の北海道胆振東部地震で停電してもサーバーを止めることはなかった
→北海道胆振東部地震では北海道電力の全域で停電する「ブラックアウト」状態が10時間ほど続いていました。おそらく番組制作側が理解しないまま放送したのだと思いますが、発電所が止まったり電力供給網が損傷したりという状況下ではデータセンター内でケーブルが何重になっていようと、そもそも建物まで電気が来ないのです。データセンターで持っているUPSや非常用発電機によって停電の中でも電源喪失しなかったと言うべきだと考えます。

(13)デジタル田園都市国家構想で地方のデータセンター新設に最大5割の事業費補助
→どれだけ土地が余っていて安くなっていても、それだけの税金を投じて補助をしないと営利企業が地方にデータセンターを建てる旨味が無いことの裏返しだと言えるでしょう。

 

私が言うのもなんですが、勤め先は「Big Tech」と呼ばれて世界経済を引っ張る存在となっている会社の日本法人です。
「そこで働く社員は、さぞエリート揃いなのだろう」ということを私は入社前に思っていましたし、世間からはそう見られているでしょうけど、(おそらく)健常者の正社員にも苦言を呈したくなる場面は毎日たくさん目にします。

  • 離席するときに椅子をデスクの下に仕舞わず邪魔になる場所に置いたままにする
  • 離席するときにPCにロックをかけず画面を見るどころか操作も出来てしまうままにする
  • ほんの数歩だけ歩けば余裕のあるスペースがあるにもかかわらず狭い場所で立ち話を続ける
  • お茶をすすって飲む(冷めるまで我慢できない)

 

2020年、Covid-19パンデミックの給付金として10万円が臨時収入として手に入ったタイミングで家具類の見直しをして、その一貫でボンネルコイルマットレスを買いました。

それまでは昔ながらの、いかにも「和」という感じの敷布団を使っていましたが、一向に直らない睡眠障害の改善に繋がればという思いがありました。

しかし最近、「スプリングマットは素材別の分解が難しいことから粗大ゴミとしても受け付けない自治体は多く、いま受け入れている自治体もそう遠くない将来には受付を止める可能性が高い」という意見があることを目にしました。
あの大きさの物を要らなくなっても捨てられないという事態は避けたいですし、幸い私の住む自治体では現状はスプリングマットを粗大ゴミで処分可能となっているので捨てました。

厳密に言えば、捨てる前に一度買取依頼を経ました。
ネットで不用品の買取一括査定のサイトを利用して複数社の見積もりが来た中で「0円~3,000円」という額を提示してきた会社に出張してもらったのですが、当日の結果としては「タダでも引き取れない」ということになり、時間返せよコラと思いつつ、すぐに自治体の粗大ごみ券・千数百円ぶん(伏せます)を買ってゴミになってもらいました。