「『大人の』発達障害」や「アスペルガー」が悪い意味でブームになり始めて間もない2012年。
私は広汎性発達障害の診断を受け、障害者雇用も視野に入れた就活を始めました。
その時に障害者雇用求人に応募したのは約20社で、育成型雇用をやっている外資IT企業1社以外は内定獲得どころか最初の選考さえ通れませんでした。
英語が得意なわけでもなかったですし、ITとは無関係の学部でした。選んで外資ITの道に進んだのではなく他の会社から全く見向きされなかった結果でしかありません。ただ、その偶然入った先が良い会社で、今につながっています。
旧帝大ではないながらも国立大学を卒業した私の障害者雇用経歴の入り口は、月給18万円の契約社員という待遇です。
「障害者雇用でも発達障害者なんて採用する会社あるわけねーだろ」
「発達障害者は就職できても差別される」
そんな声をよそに、私は十年以上3社にわたってハズレを引くことも無く、覚めない夢を見ているのでしょうか。
健常者や定型発達の障害者でも発達障害の私に親切に接してくれますし、
正社員の人達が契約社員の私を見下すような言動をすることも無いですし、
障害者社員にとって学びが何も残らないような雑用押しつけみたいなことはしない方針と言ってくれてるし実際にそうなってると感じますし、
SNSでの健常者(?)が好んで言う「障害者は仕事を監視してなきゃいけない」なんてことも起きてませんし、
実際にCOVID-19パンデミック時には完全在宅勤務が認められてましたし、
会社としても契約社員の契約で待遇の差はあれど「オフィス内の◯◯は正社員しか使っちゃ駄目」みたいな理不尽なルールを設けることもないですし、
「助成金の支給期間が終わったら用済み」とばかりに2年前後で雇い止めにすることも無いですし、
最低賃金から3割以上は多い給料を出し続けてもらってますし、
転職も合わせ昇給を実現して障害者雇用の世界に来た当初の2倍以上稼げてます。
「フルタイムで働けだなんて障害者雇用なのにハードル高すぎ」と嘆く精神発達の障害者の意見は何度も見聞きしますが、私自身も同僚の精神障害者.発達障害者も基本的にフルタイムで問題なく働けてます。
障害者雇用事例でありがちな社内便は障害者ノータッチでおそらく派遣社員、
オフィス内清掃も外注で、清掃を請け負う会社のユニフォームを着た方が作業しています。
会社全体的に固定電話が無いので事務職でも電話応対・電話の取り次ぎをすることも無いです。
障害配慮ということではなく元々がチャット多様の文化なので、会社側にとって負荷が生じること無く、私にとっても都合のいい「メモを取る努力をしなくても指示が記録に残る」のは当たり前の物となっています。
障害者雇用で働く発達障害者の最頻値や中央値がどういった水準なのか統計調査などが出る度に関心を追って見てますが、それはそれ。私は私。
私の生活がその範囲内で縛らてたまるか、少しでも良い生活を送ってやると考えています。
「自分は健常者と同等に働けるのに『障害者だから差別されて』最低賃金並の給料しか貰えない」と心の底から思ってる人がいましたら、是非これまでに私が渡り歩いた会社に入ってほしいですね。