3月の山ザルの会。山ザルの会の活動エリアはこの天竜川を見下ろす里山。
早く到着できていたので、歩いて近くのコンビニにて朝食を買い求め、たどり着いたのが河川敷。
腰かけて耳をすませば… 耳鳴りひどい。
ともあれ、天竜川のせせらぎだけでなくヒバリが鳴いてるし、トンビも輪を書いて飛んでいる。
河川敷の芝以外の部分にはモグラ塚多数。もうすぐ本格的な春がそこまで来ているのを実感する。
石段にて腰かけて食べた朝食。少々バランス悪いけれど
炭水化物&糖分多めのパンとコーヒー牛乳は、山作業に備えてのもの。
緩斜面で軽めのマダケを扱うとはいえ、意外と体力を消耗するのです。
集合場所に戻ると…
メンバーの一人であるプロの庭師が「必要になると思って」と林業の枝打ちで用いる、組み立て型の梯子を持参してくれていた。多彩な方々の集まりあって、この活動ができていることを実感。
集合場所にて今日の作業内容と注意事項を伝達し
歩いて5分の作業場所「古道エリア」に着くと…
何と悲しいことにポイ捨て。レジ袋が有料になったというのに、買ってまでして入れて投棄するとは…。
「買ったものはリサイクルするまでが購入者の責務」と思っているので、とても悲しい。
メンバーらはここ2回の割り当てに従って早速作業へ
プロの庭師は広葉樹林内にて、侵入したマダケを除伐。
他の2人は
庭師と自分が古道まで引き出したマダケのうち、枝払いと処理を。
自分は
稈(かん…いわゆる樹木で呼ぶ幹の部分を竹ではこう呼びます)を決めた定尺以内に切って、一時集積。
それと
この黒っぽくなった枯れた竹を集めておく。
この古道は比較的幅があるので、こうして一時的に仮置きできますが、何もない山中ではこうはいかず。
あるモノというか環境はフルに活かして作業を進めます。
この日は快晴で午前中でも気温は10℃超え。
1時間半ほど作業してからお茶休憩をとる。
九州へ行ったメンバーからのお土産に自分が用意したチョコ&飴で一息。
どうしても包装したプラごみが出るので、誤って落とさないよう
今朝の朝食で摂ったコーヒー牛乳の空きパックをごみ箱に。分解しないものは森や山には決して置いてこない。
一息入れたら、お昼まで頑張ろうとギアチェンジ
枝の処理って大変なのに、メンバー2人は黙々とやってくれて感謝してます。
1月から開始したこの古道エリア
古道の反対側は現在車道となっており、光もそちらから差してきており、竹もどちらかというとそちらに曲がって生えている。このためそのまま伐ると車道に誤って倒れる恐れがあることから、できるだけ高い位置にロープを掛けて引き、古道側へと倒すか引き出していく。
樹木と違って竹は中空で軽くコントロールすることが容易かなと思っていたけれど、20m余あるので倒れだすと全く修正が効かない。
とにかく安全第一でマダケの除伐作業を進めていく。
11時半には午前中の作業を終える。七代さんに戻って昼食を頂くのだが、いつものルーティンとして焚き木となる枯れ竹や枝をコンテナ一杯に入れて持ち帰る。
自分が持参した焚火台にて、作業撤収時に拾ってきた焚き木を燃やして熱源とし、釣り鍋でお味噌汁を煮る。今日の具はカブと芽キャベツ(後からネギも)。
すると漬物の差し入れ♡
持ってきてくださったのは、七代のオーナーの母。漬物や干し芋など収穫できたものを保存食として加工できる農家のお母さんの鏡のような存在で、「教授」との別名も。いつもすみません。
炊きあがった
土鍋のごはんと共に「いただきます」
オーナーからは
ノンアルコールビールの差し入れも。飲めば喉ごし最高!
この日の陽気は春を感じさせるものでしたが、3月でこの暖かさでは今後夏にかけてどうなることやらと心配も。
食後は七代さんの玄関先にてお茶&差し入れアイスを頂く。
庭師の履いている地下足袋と、自分が履いているスパイク付き地下足袋の用途の違いについて会話も。
メンバーは普段は住んでいる場所も取り組んでいることも違う。こうした休憩時間に様々な話を聞けることもいい。
午後も残るマダケの
除伐を進めていく
いよいよ、車道に面したマダケを伐る前には
出来るだけ今ある木々に影響ないよう、マダケを伐っているけれど、どうしても掛かり竹となる原因の枝は除くことも。じっくり見上げて選木ならぬ選枝をして
持参した梯子に登って枝を切る
そのうえでロープを掛けて倒していく。
倒す側ばかり撮影してしまいましたが、こうして除伐に専念できていたのも
古道にてひたすら枝落としと集積に専念していてくれたメンバーのおかげ。
16時前には
マダケが除かれ、明るくなった古道に。
マダケを除いた場所には
暗めであった事から発芽して生長を始めていた常緑樹のアラカシにツバキやチャノキたち。
光環境が大きく変わる事で、この周囲から落葉樹の木々の芽生えを期待したい。
よって、場合によっては先行して生えていた常緑樹たちを除くことも考えねばと。
マダケが侵入する前に高木となっていた木々として「クリ」「エノキ」「キリ」「アベマキ」など。
また、1本だけでしたがアカマツの稚樹もありました。まずはこうした高木となる陽樹を導けたら。
この場所では
除いた大量のマダケも使い切るべく、太さや状態によって分別して集積。
細い部分に
太い部分
1.8mの倍の3.6m以内の節で切り揃えています。これは搬出して半分に切れば、軽トラックの荷台に収まる長さ。
現在のところ燃料としての使用を想定。
また他にも針葉樹であるスギやヒノキ、クリなどの様々な樹種の枯れ枝も集積。
まだ枯れて間もない、硬い竹に
最初でも触れた黒っぽく変色し、簡単に折られる状態となった竹に分けています。
放置しても森の土壌へとゆっくりと戻りますが、その一部を燃料として使っていく。
今日の参加メンバーで記念撮影。
さあ 撤収です。
コンテナに入れて持ち帰った枯れ竹。樹木だと燃えないのに、竹はこの状態でもしっかり燃えます。
歩いて5分の場所に、油田があるようなものです。
全て収奪するつもりはありませんが、これまで循環の輪の中にあったものの一部を、暮らしの中に再び。
来月の山ザルの会は、この場所での芽生えを見守りつつ、公園上の斜面におけるマダケ除去と、山中にて開始した落ち葉堆肥の天地返しを予定。