本日はクリーンキャンペーンに参加するため嵐山へ訪れましたが、5月半ばにして汗ばむ程の好天。
なにせ、犬までサングラスを掛けるほど…
(飼主さんに了解を得て写真を撮らせて頂きました)
既に大勢の人達がポリ袋を手にゴミ拾いをしていますが、それを差し引いても人出が多い。
それもそのはず、本日は三船祭の日だったんです!
三船祭とは車折神社くるまざきじんじゃの神事。
平安時代の船遊びを再現していますが、宇多上皇が大堰川で船遊びをしたことに由来しているとのこと。
↓渡月橋の南詰には見慣れないものが…
清少納言に扮した女性がこれに乗って道中するそうです。この道中は昨年から始まったものらしく、初代清少納言は元タカラジェンヌ、今年の二代目はフルート奏者の方のようです。車折神社には清少納言にあやかって、才色兼備の御利益をいただける清少納言社があるそうなので、万策尽き果ててお困りの方は「最後の神頼み」にすがるのは如何でございましょうか(^^;;
渡月橋西側の大堰川両岸には今や遅しと見物客が溢れています。
清少納言は道中の後、御座船に乗り込んで
扇流しの奉納をします。
さぞかし壮観でありましょう。
御座船のあとに続くのは龍頭船と鷁首船。
大鳥居
表参道への入口は三条通に面しています。
境内には芸能の祖神と云われる天宇受売命を祀った芸能神社があり、多くの芸能人が玉垣を奉納しています。
本殿前
立て札の案内書によると、車折神社は平安時代末期の儒学者清原頼業 きよはらよりなり公を祀る…とあります。社伝によれば、後嵯峨天皇が牛車に乗ってこの社前を通ろうとした時、突然牛が動かなくなり、車の轅 ながえ(引棒)が折れたことから、車折神社と呼ばれるようになったといいます。
裏参道 入口
裏参道の石の鳥居にある狛犬が変わってます。普通は阿・吽の筈ですが、両方とも口を開けた阿なんです。
パワースポット 清めの社
学問の向上、商売繁盛、売掛金回収に御利益があるといわれ、社務所で授与された小石に祈願を込め、家に持ち帰り、願いが成就したらお礼の石を一個添えて神前に返納するという慣しがあります。
裏参道 入口
裏参道の石の鳥居にある狛犬が変わってます。普通は阿・吽の筈ですが、両方とも口を開けた阿なんです。
迎え合わせにお互いがビックリしているようで、なんともユーモラスな狛犬です。
その狛犬さんに見送られて、ぼちぼち
寿湯さんに向かいましょう。
15時をちょっと回った時間ですが、数名の方が開店を待っておられます。
時間潰しに裏手に回ると立派な煙突。
あれっ?営業時間は15時30分…?
お客様の為を思ったフライングスタート。
脱衣場には備え付けのぶら下がり健康器。
素っ裸でぶら下がる姿はちょっと異様です。
地元の方に愛されているお風呂屋さんです。
一通り揃っている充実の設備、湯温も適度に熱く気持ちの良いことこの上なし!
深風呂に浸かって寛いでいると…
ジェット仕様の浅風呂に
目を閉じて浸かってる横顔に見覚えあり!
私が入社当時におられた大先輩に似ている。
5年ほど同じ職場でしたが、転勤の後退社されたので、かれこれ30年振りの懐かしい大先輩。
浅風呂に移動しおそるおそる
「F田さんでしょうか?」本人であってくれ…
「はい、F田ですが…」ちょっと怪訝そう…
「◯社でご一緒したOです」憶えてて欲しい…
「おお、O君か!」ホッとしました…
その驚きの表情は阿の狛犬そのもの。
…というわけで、しばらく湯に浸かって
思い出話しに花が咲く。
御歳75歳、まだ現役で頑張っておられる。
「お住いはこの辺ですか?」
「儂、昔から車折や。君引越してきたんか」
「いえ、銭湯巡りしてますねん」
「この辺でF田と聞いて知らん奴はおらん。
よかったらまた寄ってや」京都の愛想言葉…
「はい、有難うございます」多分行きません…
お会いしたいと思ってた人に、こんなところで会えるとは思ってもみませんでした。さすがにのぼせるので切り上げましたが、ホントはもっとお話しをさせていただきたかった。
実は先ほど車折神社で御神籤を引きました。
いつしかと 心ひかれし 花車
わがまつかどに めぐり 来にけり
と書かれていました。
これは「長い間待ち望んでいたことが実現する」という意味らしい。
こんなにすぐに御利益があるとは⁉︎
車折神社、侮れません。
そして、、、
お互いの健勝寿ぐ寿湯
忘れ得ぬ銭湯となりました。
銭湯巡り…やめられまへん。
【寿 湯~車折 】
京都市右京区嵯峨折戸町18