医者との相性 | 卵巣腫瘍[境界悪性]を乗り越える!

卵巣腫瘍[境界悪性]を乗り越える!

2021年6月に卵巣腫瘍が見つかり、2021年8月 開腹手術にて右卵巣+付属器+大網切除。病理検査で「漿粘液性卵巣境界悪性IC1期」と診断。アラフォー独身、経過観察中。日々のあれこれを書いてます。

入院中、ずっと同室だった方(Aさん)が、

主治医との相性にすごく悩んでいた。

看護師さんにその主治医の評判を尋ねたり、

こんなことを言われたと相談をしたり…

 

コロナ禍もあって私がいた病院では、

基本的に患者同士が病室で話すのは禁止。

常にベッドはカーテンで仕切られていました。

だから直接Aさんと話したことはない。

だけど、4人床とは言えそこまで広くない病室、

どうしても聞こえてしまうことってあります。

 

Aさんの主治医(女医)は言葉がキツい。

端で聞いていても、

そうくる?って思うようなことを平気で言う。

 

「それを聞いて意味あります?」

「もしもの話をしても無意味ですよね」

「無職でお金が心配なら生活保護申請とか

  すればいいんじゃないですか?」

「データがないので何も言えません」

「わざわざ検査する意味あります?」

Aさんに何の相談も説明もなく、

「今日から絶食」って言いに来たこともあった。

 

この女医さん、

Aさんが救急で来院して主治医になって以来、

一度も触診をしていないらしく、

回診にすら来ない日もあった。

それって主治医って言うの?と

部外者の私ですらかなり腹立たしかった。

 

婦人科だと避けて通れないのは触診・内診。

女医さんを望む人も多いと聞くけど、

私はこの一連の会話を聞いて結局は、

性別じゃなく人柄だと思わずにいられなかった。

 

私も職種は違えど人を相手にする職業。

相手を選べないキツさやもどかしさ、

相性問題は痛いほどよく分かる。

仕事と分かっていてもイライラはする。

 

でも心身共に弱ってる患者にとって、

医師という存在は「神」に等しいと私は思ってる。

だって自分の「命」を預けるんだから…

 

カーテン越しに聞こえてくる、

日に日に弱る声に私はひっそり泣いた。

漏れ聞こえてくる会話の内容から病状は重く、

寛解すら難しいのかもしれないけど…

やれることをしてほしい、励ましてほしい、

辛さを取り除いてほしいと医師に望むのは、

患者として当然持つ気持ちだと思う。

 

医師ってこんなにも差があるの?って

本当に愕然としました。

 

私の主治医は毎朝、回診に来てくれた。

毎回必ず創部を触って確認してくれたし、

発熱すれば様子を見に来て声をかけてくれた。

少しでもごはんを残せば、

ひょっこり顔を出して一言物申すくらいには

主治医として私をきめ細かく見ててくれた。

 

同じ医師免許を持っているのに。

同じ科で働いてるのに。

他の医師の行動は目に入ってないのだろうか。

 

私が私の主治医に当たったのは偶然だけど、

この偶然に感謝せずにはいられなかった。

そしてもうきっと会うことはないけど…

Aさんが信頼できる主治医に出会えて

心穏やかに過ごせていることを願ってる。