一関市の中街通り沿いにある「旧沼田家武家住宅」。
「蔵元レストラン せきのいち」さんの予約時間まで時間があったので行ってみました。
「旧沼田家武家住宅」は、幕末に一関藩の家老を勤めた沼田家の旧宅です。
20年前に全面解体による修繕工事が行われ、創建当初に近い形に復元されています。
300年ほど前に建てられたと推定されています。
当時の農民住宅の様式をベースに、武家住宅として体裁を整えた建物です。
囲炉裏がある「茶の間」。
表側となる道路により近いところに「台所」、奥に居室となる「部屋」があります。
通常の武家住宅とは上下の関係が異なる珍しい間取りです。
鑓が備えられている「鑓の間」。
書院造を施した、城主をもてなす「上座敷」。
長机は当時のものが現存しています。
上座敷の縁側(榑縁)からは庭を眺めることができます。
小ぢんまりとしていますが、素朴で趣のある庭です。
孝明天皇の勅使の御馳走(饗応)役の一部始終を記録した「勅使御馳走日記」。
1849(嘉永2)年、勅使が江戸に参向した際、一関藩主が御馳走役だったそうです。
当時の武士の暮らしを知ることができる「旧沼田家武家住宅」。
無料とはいえ、ガイドさんから話も聞けて、見応えのある施設でした。
旧沼田家武家住宅の隣には「日本基督教団 一関教会」があります。
こちらの教会堂は、1929(昭和4)年の建築で、国の登録有形文化財になっています。