木津川市山城町にある蟹満寺。
『今昔物語集』に出てくる「蟹の恩返し」の伝承があるお寺です。
娘が助けた蟹が、蛇から求婚されて困っている娘を救うため
蛇を噛み殺して恩返しをしたという話です。
「蟹の恩返し」ゆかりのお寺だけに、
境内のあちこちに“蟹”や“蟹モチーフの紋様”があります。
本堂脇にある扁額も・・・
本堂の蟇股も・・・
香炉も・・・
灯籠のご紋も・・・
本堂の瓦も・・・
そして、魚板までも“蟹”板になっています。
現在の本堂は、5年前に改築されたばかりの真新しいものです。
その本堂の中には、国宝の大きな釈迦如来像が安置されています。
白鳳時代に建立されたもので、飛鳥寺の飛鳥大仏や
興福寺の仏頭、薬師寺の薬師如来坐像などと同時代のものです。
この時代の仏像がほぼ原型どおりに残されているのはすごいことです。
貸切状態で拝観し、たっぷりと堪能することができました。
元日ということもあり、何人もの地元の方が初詣に来られていて、
地元で大切にされているお寺なのだと感じました。
本堂から出たら、雪が降ってきたので京都市内へ戻りました。