注)初歩の初歩です!



ワインラバーの皆様

どうか、少しでもご存知か、お詳しいかたは、太陽が東から昇るように当たり前のことなのでスルーなさってくださって構いません 笑。



しかしですね。


もしかしたらまさかっ!驚!泣!


という出来事に、最近わたくしは遭遇しました。

お酒は嗜まれ、しかもワインがお好きと仰られるので。

私がワインの話を嬉々として始めましたら、


「ボルドー、ブルゴーニュ‥‥。聞いたことはあるけれど。葡萄が沢山とれる場所なのよねっ」と。


確かにそうではありますけれどぉ。

衝撃的チーン


いえ、もしかしたら、その様な方々は多数いらっしゃり、尚且つ平穏に暮らされていらっしゃるのかと思うと、居ても立っても居られない、というものです。




さてさて。

ワインの2大生産地といえば?



他にも色々出るかもしれませんが、

一般的にはフランスのボルドー地方とブルゴーニュ地方です、よね!


名高い銘酒をわしわし生み出す両地域ですけれど、

ワインの味わいやスタイル、伝統や歴史などはかなり異なるのです。




ボルドー、ブルゴーニュ。

こちらの違いを少々ご紹介してみましょうか。



見た目

まず何を思い浮かべますか?

市販されています、ボトル詰めされたワイン。外観から入りましょう。


一目瞭然。

ボトルの形状が違います。

ボルドーは、プクッと「いかり肩

ブルゴーニュワインは、「なで肩」です。

赤、白共にそうなっております。


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ch.クリネと、シャルムシャンベルタン


向かって左側がボルドー、右がブルゴーニュのボトルです。



こちらの形状は他国のワインにも影響しています。

例えば、同じワイナリー内でも作り方のコンセプトやブドウ品種など、ボルドー系のやり方の場合は「いかり肩」。

ブルゴーニュ系の場合は「なで肩」、に、なっております。


その中身の正体を知る、大きな手がかりの一歩です。




ブドウ品種

栽培されているブドウ品種が異なります。


ボルドー地方は、大西洋沿岸の川沿いにあり、

砂利質の多い左岸側は、赤用の品種、

カヴェルネ・ソーヴィニョン

白はソーヴィニョン・ブランやセミヨン

粘土質の多い右岸側では、メルロー、といった品種が主に栽培されています。


内陸部のブルゴーニュ地方は、石灰粘土質土壌により、

赤は主にピノ・ノワール、白はシャルドネ、といった品種が栽培されます。



これ以外にも、美味しいワインになるブドウの品種はたくさんあります。

当然ですが味わいは、様々に全く異なるので、比べてみるとよいですね。

ご自分の好みもわかりやすくなります。




歴史的相違

共に、2世紀頃からワイン作りがスタートしています。


パリから近いブルゴーニュ地方は、中世の王侯貴族達に愛され、フランス国内で、銘醸地としての地位を築き上げてきました。


一方、パリから遠いボルドーは、1154年から約300年間イギリス領であり、主にイギリス向けに出荷するワイン産地でした。

その名声は専らイギリスでの評価により築き上げられたとも言えるのです。


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ボルドーワインのマグネットです。玩具ですよ


造り方

大きく違います。


⚫︎ブルゴーニュ=単一の葡萄品種


⚫︎ボルドー=アッサンブラージュ(異なる葡萄品種のブレンド)



ワインの元になるブドウの使い方が違います。


ボルドーワインは数種類のブドウを混ぜてワインを造ることが多いです。


ブルゴーニュは単一品種のブドウから生産されます。

単一品種から造られるがゆえに、土地の味が直接ワインの味に反映されると言えます。

ブドウの個性に加え、更に土地の個性が顕著に表れます。テロワール、ですね。



生産の形態

ボルドー地方は広大な川沿いの平地で比較的大規模なブドウ栽培が行われています。

対し、ブルゴーニュ地方では丘陵の日当たりの良い斜面を選んでブドウ栽培が行われており、ブドウの栽培面積やワイン生産量は、比較的小規模です。


ブルゴーニュのドメーヌ(生産者)は、

責任者が畑の作業から醸造まで一貫して行うのが多いのですが、

ボルドーのシャトー(ブドウ畑を所有する醸造所)では、ブドウ栽培、醸造など、分業制で行うことが多いのです。



ちなみに。

「ワイナリー」を意味するのが、

ボルドーでは「シャトー

ブルゴーニュでは「ドメーヌ」となります。



格付けの違い

ボルドーは個々のシャトーに対して格付けされています。

畑を拡張しようと思い、隣の畑を買えば、同じ銘柄のワインとして生産できます。


一社が所有する畑の面積が広大であること、復数のブドウ品種を栽培することなどから、ブドウ畑の所有者であるシャトーごとに格付けされるわけです。


反しブルゴーニュは、それぞれの“土地”に名前がついているので、たとえ隣の畑を買っても同じ銘柄になりません。


もし、かのロマネコンティを増産しようと、作付面積を増やそうにも、

決められた面積の土地からしか生産できない、というわけです。


つまりブルゴーニュ地方では、複雑な地層を形成しており、ブドウを栽培する村ごと、あるいは畑ごとのテロワール重視、ということです。


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ブルゴーニュのピノ・ノワール色々


したがって、ワインのアペラシオン(原産地呼称)が畑単位にまで及んでおり、格付けは、畑単位となっています。



そのようなことから

ボルドーでは大規模経営が多いのですが、ブルゴーニュは小規模家族経営が多くなります。

フランスの法律で財産分与は子供に均等になされるので、さらに細分化は進んでいるということですよ。




🍷🍷🍷🍷🍷



ざっと、ご説明させていただきました。

まだまだ違いはあり、奥が深いのです♡


ですが、このくらいをしっかり把握すれば、

ワインが更に味わい深く、面白くなることと思いますが、いかがでしょう。