1982年のアルバム(その27 Emotions In Motion/Billy Squier)
1982年のアルバム・シリーズ
暫く休んでおりましたが、まだ止めていませんよ。(苦笑)
この時期となると、リアルタイムで購入したものが多くなるので、思い入れも強く
つい力がこもって、長くなってしまうのですよね。
・・・ということで、全米アルバム・チャート最高位 No.5のアルバム
ロック・アルバムが続きます。・・・
Billy Squier
ソロとしてデビュー、そして2作目のDon't Say Noで大ブレイク
シングル・ヒットも続き、一躍、ロック・スターの仲間入り
いや、貴公子然とした Billy Squier、当然のことでしょう。
そんなBillyの3枚目のアルバムが登場、タイトルは・・・
Emotions In Motion
発売と同時に輸入レコード店に入荷
・・・で、先ず目を引くのがそのジャケット
そう、このアートワーク、Andy Warholなのです。
Andy Warholが・・・ということで如何に大物になったかが伺えます。
因みに自分は、早速、輸入盤で購入したのでした。・・・
(前作は日本盤で購入しました。)
レコーディングは、1982年1月~・・・
ニューヨーク Power Station、ミュンヘン Musicland Studiosにて・・・
Billy Squierリード・ヴォーカル、ギター
参加ミュージシャンは・・・
Doug Lubahnベース、バッキング・ヴォーカル
Bobby Chouinardドラムス、Jeff Golubギター
Alan St. Johnキーボード🎹、シンセサイザー、バッキング・ヴォーカル
Dino Soleaサックス🎷、Kevin Osbornギター
ミキシングは、ニュー・ヨーク・シティ Record Plantにて、Billy Squier
David Thoener、ミキシング・アシスタントは、Jim Ball
マスタリングは、Sterling Soundにて、George Marino
エンジニアリング、アシスタント・エンジニアリングは、Gary Rindfuss
プロデュースは、Mack、そして、Billy Squier
アルバム・ジャケット、アート・ディレクション、デザインは、Richard Evans
そして前述の通り、アートワーク(カバーアート)は、Andy Warhol
全曲、Billy Squierの作品です。
A面1曲目、効果音から、ギターカッティング、指を鳴らす音・・・
Everybody Wants Youでスタート、シンプルなビートが刻まれ・・・
パワフルにノリよく歌うBilly、理屈抜きにカッコよく、インパクトも強い
まさにオープニングにうってつけのナンバー
アルバムから第2弾シングルで、全米 No.32、全米メイン・ストリーム・ロック No.1、カナダ No.26、南アフリカ No.13といったヒットとなりました。
尚、日本では、翌年、来日記念シングルとして発売され、邦題は、何と・・・
「あの娘はスーパー・スター」、ライヴでもオープニング・ナンバーでした。
2曲目、カウントから、ドラムス、ベースによるスローでファンキーなリズム・・・
Emotions In Motion、アルバム・タイトル曲、ハードなギターが入り・・・
ここでも熱唱するBllly、シンセサイザーが効果的、そして、コーラスは・・・
Freddie Mercury、Roger Taylor、そう、勿論、Queenの2人
QueenのHot Spaceと同時期、Musicland Studiosでのレコーディング
プロデューサーが同じMack、ということも絡んでいるのでしょう。・・・
この当時のQueenと同傾向のナンバー、サックス🎷も入り・・・
後半、アップ・テンポになりギター速弾きで締められます。
アルバムから第1弾シングルで、全米No.68、全米メイン・ストリーム・ロック No.20、カナダ No.13・・・前作からのシングルに比べたら今一つでした。
3曲目、ムードが変わって、アコースティック音のギターのピッキング、また一転
Learn How To Live、ややメロディアスなハード・ロック・ナンバー
Billyの歌をメンバーのコーラスでバックアップ、シンセサイザーも効果的
後半、ギターもフィーチャー、全米メイン・ストリーム・ロック No.15
日本では、Everybody~とカップリングでリリースされました。・・・
4曲目、アコースティック・ギターのカッティングで、優しく歌い始めるBilly
In Your Eyes、激しい曲が続く中、安らぎも感じるナンバーですが・・・
シンセサイザー音も効果的に盛り上がっていく壮大なロック・バラードです。
5曲目、軽快なスティックさばきから、ノリノリのブギーへ・・・
Keep Me Satisfied、スピード感あふれる中、パワフルに歌うBilly
ロックン・ロール・ピアノ🎹、ギターとノンストップといった感じで響き渡り・・・
最後はリフレインでフェイドアウトしていきます。
全米メイン・ストリーム・ロック No.46となっています。・・・
B面1曲目、エレクトリック・ギターが奏でるイントロから、重量感のあるリズム
It Keeps You Rockin'、最初からシャウト気味に歌うBilly
ドライヴ感に溢れ、ミディアム・テンポでグイグイ迫ってくる典型的ハード・ロック
サビの部分はメロディアス、ハードなギター・ソロも聴かれます。
2曲目、ファンキーなベースが、アップテンポに刻まれ、合わせて軽快にBilly
One Good Woman、ハードなギター、シンセサイザー、コーラスも効果的
後半、サックス🎷、エフェクターを効かせたギター・ソロをフィーチャー
最後はコーラスのリフレインでフェイドアウトしていきます。・・・
3曲目、エレクトリック・ギターのカッティング、最初優しく歌い始める Billy
She's A Runner、徐々に盛り上がっていく、ソウルフルでポップなナンバー
"~Make Love To Me~"の部分はStonesのBeast Of Burdenを思わせ・・・
シンセサイザー、キーボード類🎹、コーラス、ギターも効果的に挿入されます。
アルバムから第3弾シングルで、全米No.75、全米メイン・ストリーム・ロック No.44・・・でしたが、アルバム中、シングル向きのナンバーとは思います。
4曲目、ドラムスから、全曲からの流れを引き継ぐようなロック・ナンバー
Catch 22、軽快にパワフルに、時に語るように歌うBilly
"Catch 22"、同名小説もありましたが、「どうしようもない」といったスラング
それだけに緊迫感もあり、最後はサックス🎷で締められます。
5曲目、やはりエレクトリック・ギターのイントロから、ハードな展開に・・・
Listen To The Heartbeat、ドラムスが響き、語るように歌い始めるBilly
シンプルで力強く、ギターもハードに、シンセサイザーも効果的に・・・
文字通り"Listen To The Heartbeat~" ハード・ロックで本作は幕を閉じます。
ここに登場した通り、全米アルバム・チャート最高位 No.5、ダブル・プラチナ・ディスク獲得、1983年の全米年間アルバム・チャート No.49
カナダ No.8、プラチナ・ディスク獲得
前作には少し及ばないものの、本作も好セールスを記録しました。
典型的な良質のロック・アルバム
このままロック・スター街道をまっしぐらといったBilly Squier
日本でも徐々に人気が出て、翌年1983年には来日公演が実現
最初から、Everybody Wants Youで、アンプの上に乗って登場
これも衝撃的でしたが、In The Dark等、シングル・ヒットもあるので・・・
終始持ち上がるライヴ、アンコールは、StonesのRip This Joint
こちらでは、ノリまくっていました。・・・
また彼自身、御曹司といえるような人でもあるそうなのですが・・・
当時、音楽番組で、リムジンでパーティ会場に乗り付け・・・
そこから、Gジャン、Gパンといったスタイルで、出てきた
それが、兎に角、カッコよかったですね。
また、そのパーティー会場()では、Olivia Newton-JohnとSheena Easton
誰もが羨む音楽界の美人スター2人とまさに両手に花
そんな光景もあって、華やかな一面を見せていました。
尚、本作のタイトル曲には、Queenの2人も参加
プロデューサーが、Mackということもあり、音楽としても共通点がありましたが・・・
この当時は、フォロワーといえるBillyの方が、Queenより売れていた・・・
何とも皮肉ですが、そのように言えるでしょう。・・・
何はともあれ、’80年代、ロック・スターとして燦然と輝いていた
Billy Squierでした。