1982年のアルバム(その26 Pictures At Eleven/Robert Plant)
1982年のアルバム・シリーズ
全米アルバム・チャート最高位 No.5ということで、続いては・・・
Robert Plant
待ちに待ったこの人が登場
1980年9月、BonzoことJohn Bonhamが死去・・・
Led Zeppelinは、活動停止を表明しました。・・・
そこで、残ったメンバー3人の動向が注目されたのですが・・・
先ず Jimmy Page
第1弾の活動として、映画 Deathwish IIのサウンド・トラック盤をリリース
Charles Bronson主演とはいえ、バイオレンス映画
それでも話題にはなっていました。(全米アルバムチャート No.50)
・・・で次に期待されたのが、Robert Plant
Bonzoの後に Led Zeppelin加入が噂された、Cozy Powell、Phil Collins
2人が参加しているとのこと、そして登場したアルバムが・・・
Pictures At Eleven
自分は、ほとんど聴いてもいないのに、輸入盤LPレコードが入荷されると同時に
即購入しました。
レコード会社は、Led ZeppelinのSwan Songです。
少し経って日本盤も登場、邦題はほぼ直訳 「11時の肖像」です。
レコーディングは、1981年9月~1982年
ウェールズ、モンマス Rockfield Studiosにて・・・
Robert Plantヴォーカル
Robbie Bluntギター
Jezz Woodroffeキーボード🎹、シンセサイザー
Paul Martinezベース
ドラムスは、Phil Collins、Cozy Powell
豪華メンバーです。
エンジニアリングは、Pat Moran
ミキシングは、Pat Moran、Robert Plant
アシスタントは、Benji Lefevre、Jezz Woodroffe、Robbie Blunt
マスタリングは、Europadiskにて・・・
プロデュースは、Robert Plantです。
アルバム・ジャケット、デザインは、Michael Hoppen、Robert Plant
写真撮影は、Michael Hoppen
曲作を含み全曲、Robert Plant、Robbie Bluntの作品です。
A面1曲目、ハードなエレクトリック・ギターのイントロからタイトなリズムに・・・
Burning Down One Sideでスタート、歌が出てきたところで・・・
「Led ZeppelinのRobert Plantだ・・・」誰もがそう思ったことでしょう。
この曲は、Robert Plant、Robbie Blunt、Jezz Woodroffeの作品
ドラムスは、Phil Collins、彼ならではのロールも聴かせ・・・
PercyことRobert Plantを常にバックアップするRobbie Blunt
彼のギターでフェイドアウトしていきます。・・・
アルバムから第1シングル、ソロとしてのデビュー・シングルとしてリリース
全米No.64、全米メイン・ストリーム・ロック No.3、カナダ No.11、オーストラリア No.96、そして全英 No.73といったヒットとなっています。
2曲目、やや悲し気なギターのピッキングから、静かに歌い始めるPercy
Moonlight In Samosa、フラメンコ風のギターが、メロウな彼の歌を盛り上げ・・・
キーボード🎹、シンセサイザーは効果的に挿入、ドラムスはPhilです。
3曲目、ハードなギターのカッティングに続き、Philのシンバル捌き
Pledge Pin、アップ・テンポとなり、ニュー・ウエイヴ風とも言え、
そのような中でもノリよく、唯一無二の歌を聴かせるPercy
そして途中からフィーチャーされるサックス🎷は、Raphael Ravenscroft
そのプレイを中心にフェイドアウト・・・アルバムから第2弾シングル、全米No.74、全米メイン・ストリーム・ロック No.11にランクインしています。
4曲目、ドラムスと泣きのギターでドラマチックに、そこへPercy
Slow Dancer、スローですがシャウト気味に歌い、ドラムスはCozy Powell
ここではかなり激しいドラムス、Percyの歌で、多重コーラスも・・・
ギターもフィーチャーされ、キーボード類、シンセサイザーの挿入・・・
Led ZeppelinのKashimirを思わせる8分弱のアルバム最長のナンバー
全米メイン・ストリーム・ロック No.19にランクインしています。・・・
最後はPercyから引き継いでギター中心にフェイドアウトしていきます。
B面1曲目、エフェクターを効かせたノリのいいギターからややアップ・テンポに・・・
Worse Than Detroit、ノリよく歌うPercy、盛り上げるドラムスはPhil
ギターだけでなく、Robbie Bluntは、ローランド TR-808もプレイ
途中、彼のプレイがフィーチャー、再びPercyの歌で盛り上げていきます。
全米メイン・ストリーム・ロック No.10にランクインしています。・・・
2曲目、いきなりPercyの歌、軽快にギターも響き・・・
Fat Lop、Robert Plant、Robbie Blunt、Jezz Woodroffeの作品
ここで小刻みにビートを刻むのは、Cozy、シンプルかつポップな1面も感じ・・・
ギターも印象的に挿入されています。・・・
3曲目、静かなギターのピッキング、Percyが優しく歌い始める・・・
Like I've Never Been Gone、一転してハードに盛り上げていきます。
パワフルなドラムスは、Phil、アコースティック・ギター音も効果的
叙情的に、時にパワフルに熱唱するPercy、後半はエレクトリック・ギター
歌とかけ合うように、ストリングス音も加わり、最後は静かにフィナーレです。
4曲目、Philのパワフルなドラムス、ギターが軽快なフレーズを奏で・・・
Mystey Title、最初からPercyがパワフルに歌うロック・ナンバー
アップ・テンポで途中は、シャウト気味に・・・ギターは多彩なプレイ
最後は、ソロ・パートもフィーチャー、Percyの歌も入って、かけ合い・・・
シンセサイザー音も加わり、パワフルにそして静かにフィナーレとなります。・・・
CDの時代になり、2007年のリマスター盤には・・・
Burning Down One Sideの12インチ・シングルのB面に収録された Far Post
(Robert Plant、Robbie Blunt、Jezz Woodroffeの作品)
Like I've Never Been Gone (Live At Houston, 1983)
以上2曲が、ボーナス・トラックとして収録されています。・・・
前述の通り、全米アルバム・チャート最高位 No.5、プラチナ・ディスク獲得、カナダ No.1、プラチナ・ディスク獲得、オーストラリア No.6、ゴールド・ディスク獲得、ニュージーランド No.16、西ドイツ No.49、ノルウェー No.17、スウェーデン No.32、そして全英 No.2、シルバー・ディスク獲得・・・さすが、Led ZeppelinのRobert Plant
世界中が待ち望んでいた・・・それを示すビッグ・セールスを記録しました。
John Bonhamの死で、終わりを告げた Led Zeppelin
失意のどん底に叩き落された世界中のファンを歓喜させた
そんなPercyのPictures At Eleven
かつて音楽評論家の福田一郎先生が・・・
「世界の音楽業界では、たとえ大物ロック・バンドにいた人も、ソロとしてスタートしたら、新人と同じに見なされる・・・」と言っておられたことがありましたが・・・
まさに、この時のRobert Plantは、そうであり、悲しみ等を吹っ切って心機一転
新たなスタートを切った・・・そのように言えるでしょう。
ただ悪く言えば・・・
Jimmy Page、John Paul Jones、John BonhamのいないLed Zeppelin
そのような印象を受けることも否めないでしょう。・・・
Robert Plant
Led Zeppelin絡みも含めて、’80年代以降、様々な功績を残しますが・・・
その彼のスタート地点が、このアルバムだったのでした。・・・