1982年のアルバム(その14 Built For Speed / Stray Cats)
1982年のアルバム・シリーズ
全米アルバム・チャート最高位 No.2のアルバムを続けていますが・・・
この年、最後のNo.2は・・・
Stray Cats
本国より先に英国デビュー
それに準じて日本でもアルバムが、2枚発売され、1981年には来日公演
・・・ということで、既に人気の彼らでしたが・・・
その2枚のアルバム(Stray Cats (邦題「涙のラナウェイ・ボーイ」)、Gonna Ball (邦題「ごーいん DOWN TOWN」)から・・・
新曲を加えて、満を持して登場したのが、米国でのデビュー・アルバム
Built For Speed
そして、日本でも既に大人気の Rock This Townもチャートを急上昇
あのロカビリー・トリオが遂に全米チャートに登場したのでした。
そして自分が初めて、購入した彼らのLPレコードも、この Built For Speed
米国輸入盤で、でした。
レコーディングは、1981年~1982年
Stray Catsギター、ラップ・スティール・ギター、ヴォーカル
Slim Jim Phantomドラムス、ヴォーカル
Lee Rockerダブル・ベース、エレクトリック・ベース、ヴォーカル
エンジニアリングは、Hein Hoven
マスタリングは、Capitol Masteringにて、Wally Traugott
アルバム・ジャケット、デザインは、Charles Novick Studios、Francesca
アートワークは、Mike Harman、ジャケット写真撮影は、Gavin Cochrane
裏ジャケット写真撮影は、Guido Harran、Sheila Rock
オリジナル曲は、共作も含めて、Brian Setzerの作品です。
A面1曲目、ギターのカッティング、ベースが刻まれ、ドラムスのビート
Rock This Townでスタート、「ロック・タウンは恋の街」
Brianがノリよく歌う、ロカビリー・ナンバー、日本でも人気曲
デビュー・アルバム Stray Catsにも収録、プロデュースは、Dave Edmunds
米国ではデビュー曲ですが、世界的には、第2弾シングル
全米 No.8、全米メインストリーム・ロック No.4、カナダ No.6、オーストラリア No.38、ニュージーランド No.18、オランダ No.3、1981年年間 No.56、ベルギー No.3、1981年年間 No.35、フィンランド No.8、ノルウェー No.10、アイルランド No.6、そして全英 No.9、時期は違うものの世界中で大ヒット
文字通り、Stray Catsの代表曲です。
2曲目、ドラムスから、軽快なギターのカッティング・・・
Built For Speed、アルバム・タイトル曲で、今回の新曲
その通り、スピード・アップしたロックン・ロール・ナンバー、Brianが熱唱
60年代風のギターも聴かれます。プロデュースは、Stray Catsです。
3曲目、エレクトリック・ギターによるロックン・ロール
Rev It Up & Go、ややハードなナンバー、バックにはロックン・ロール・ピアノ🎹
車の歌だけに、Brianたちの歌、コーラスも Beach Boys風・・・
セカンド・アルバム Gonna Ballにも収録、邦題は「フォード39年モデル」
プロデュースは、Stray Cats、Hein Hovenです。
4曲目、ドラムス、ベースが響いて、軽いギター、コーラスへ・・・
Stray Cat Strut、ノスタルジックなムードで歌うBrian
他の2人もかけ合うように歌い、タイトなギターも印象的です。
Brian Setzer、Slim Jim Phantomの作品
アルバム Stray Catsにも収録、プロデュースは、Dave Edmunds
米国では第2弾シングルで、全米 No.3、全米メインストリーム・ロック No.41、1983年の全米年間シングル・チャート No.42、カナダ No.3、1983年年間 No.34、オーストラリア No.57、ニュージーランド No.9、オランダ No.7、ベルギー No.24、フィンランド No.20、南アフリカ No.50、アイルランド No.8、そして全英 No,11・・・世界中で大ヒットとなっています。・・・
邦題は「気取りやキャット」でしたが、本作日本発売時には・・・
「ストレイ・キャット・すとらっと」に変更されています。
5曲目、ギターの力強いカッティング・・・シャウト気味に歌うBrian
Little Miss Prissy、ビートに合わせてエレクトリック・ギター・ソロも・・・
アルバム Gonna Ballにも収録、プロデュースは、Stray Cats、Hein Hoven
最後はパワフルにエンディング、尚、ベルギーではシングル・リリースされています。
6曲目、マシンガンのようなドラムスから、エレクトリック・ギターが響き・・・
Rumble In Brighton、Brian Setzer、Slim Jim Phantomの作品
やや長めのイントロから、最初語るように歌う Brian、徐々にパワフルに・・・
ベースとドラムスのビートが力強く刻まれ、盛り上がっていきます。
アルバム Stray Catsに収録、プロデュースは、Stray Cats、Hein Hoven
勿論、ギターもフィーチャーやはりパワフルなエンディングです。
B面1曲目、ベースとドラムスがビートを刻み、そこへギターも・・・
Runaway Boys、「涙のラナウェイ・ボーイ」、世界的なデビュー曲
Brian Setzer、Slim Jim Phantomの作品
アルバム Stray Catsにも収録、プロデュースは、Dave Edmunds
ベースのリフに合わせてノリよく歌う Brian、ギターもノっています。
シングルでは、全英 No.9、シルバー・ディスク獲得、アイルランド No.20、オーストラリア No.15、オランダ No.4、ベルギーNo.3、フィンランド No.1・・・米国では、当時シングル発売はありませんでした。
但しそれ以外の世界の国々で大ヒット、日本でも本邦デビュー・シングル
当時、やたらとオンエアーされていました。また沢田研二さんのヒット曲「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」等に大きな影響を与えたと言えるでしょう。・・・
2曲目、ギターのカッティングにサックス🎷が加わって、優しく歌うBrian
Lonely Summer Nights、邦題は「おもいでサマー・ナイト」
Elvis Presleyを思わせるバラード、じっくり聴かせます。・・・
アルバム Gonna Ballにも収録、プロデュースは、Stray Cats、Hein Hoven
日本でも大人気で、独自でシングル発売されていました。
3曲目、ギターの速弾きに、ドラムスが響き、ベースも軽快に・・・
Double Talkin' Baby、ロカビリー・ミュージシャン Danny Wolfeの作品
アルバム Stray Catsにも収録、プロデュースは、Dave Edmunds
Brianがノリノリに歌う、アップ・テンポのロカビリー・ナンバーです。
4曲目、ドラムスから、シャッフル調のリズム、ギターが刻まれ・・・
You Don't Believe Me、邦題は、「冷たい仕打ち」
Brian Setzer、Slim Jim Phantom、Lee Rockerの作品
ミディアム・テンポで歌うBrianをメンバーもバックアップ
アルバム Gonna Ballにも収録、プロデュースは、Stray Cats、Hein Hoven
ギターも印象的に挿入され、珍しくフェイドアウトされていくナンバー・・・
シングル・リリースされた国もあり、全英 No.57となっています。
5曲目、ノリのいいギターのストロークのイントロから、Brianがパワフルに
Jeanie, Jeanie, Jeanie、George Motola、Ricky Pageの作品
そう、Eddie Cochranのヒット曲 (1958年、全米No.94、全英 No.31)
終始、ノリノリで、躍動感のあるロックン・ロール
アルバム Stray Catsにも収録、プロデュースは、Dave Edmunds
尚、Brian Setzerは、映画La BambaでEddie Cochran役を演じています。
6曲目、ドラムスから、軽快にロカビリー風ギター
Baby Blue Eyes、Paul Burlison、Johny Burnetteの作品
Johnny Burnette And The Rock'N Roll Trioとして1956年にリリースしたナンバー
当時のタイトルは、Your Baby Blue Eyes、ここでは軽快にBrianが歌います。
アルバム Gonna Ballにも収録、プロデュースは、Stray Cats、Hein Hoven
フランスでは、シングル・リリースされていました。・・・
このBuilt For Speed
日本でも、その後発売され、B面7曲目に追加収録たのが・・・
What's Goin' Down (Cross The Bridge)、「ごーいんDOWN TOWN」
ハーモニカもフィーチャーされたシンプルなコード進行のロックン・ロール
日本では、シングル発売されていて、セカンド・アルバム Gonna Ballに収録
またGonna Ballの邦題の方も「ごーいんDOWN TOWN」となっていました。
全米アルバム・チャート最高位 No.2、プラチナ・ディスク獲得
1983年の全米年間アルバム・チャート No.14
カナダ No.1、ダブル・プラチナ・ディスク獲得
後ればせながら、ようやく全米で、大ブレイクといった感じでした。
ネオ・ロカビリーの旗手
そんなイメージで登場した Stray Catsですが・・・
ロカビリーに限らず、幅広い良質のロックン・ロールをプレイするロック・トリオ
登場は遅れたものの、当然といった感じでの、本国でのブレイク
これは当然のことと言えるでしょう。
ただ一方、日本では・・・
最初、メンバーの平均年齢が10代、そして Brian Setzerは特別ハンサム
そんなことから特に女性ファンからのアイドル的人気も大きかったわけですが・・・
本格的ブレイクに反比例で、そのような人気は弱まっていったようです。・・・
’80年代初頭のロック・シーンを語る上で欠かせない存在である Stray Cats
その後も不定期に再結成されていて・・・
2019年からは、再始動となっていたのですが、コロナ禍・・・
実は自分は、Stray Catsとしては、1度も見たことがないので・・・
是非また日本に来てほしい・・・
常にそのように願っている次第です。
(参考までに・・・)