1981年のアルバム(その63 Loverboy)
1981年のアルバム・シリーズ
全米アルバム・チャート最高位に準じているため、No.12からNo.13へ・・・
今回、初登場となる・・・
Loverboy
まさに’80年代スタートと同時に登場したカナダ出身の新進ロック・バンド
・・・とはいっても、リーダー格のPaul Deanは、かなりのキャリアの持ち主
彼と、トレード・マークとしてバンダナを巻いているシンガーのMike Reno
この2人が、バンドのフロントマンのよう・・・
この2人に3人のスタジオ・ミュージシャンを加えて、カナダ、カルガリーで結成
1980年にリリースされたデビュー・アルバムは、タイトルも・・・
Loverboy
そのストレートなロック・サウンドは、早くも注目を集め、日本でもリリース
タイトルはそのまま、「ラヴァーボーイ/LOVERBOY」
幸先のいいスタートを切りました。
レコーディングは、1980年春、バンクーバー Little Mountain Sound Studiosにて
メンバーは・・・
Mike Renoリード・ヴォーカル
Paul Deanギター、バッキング・ヴォーカル
Doug Johnsonキーボード🎹
Scott Smithベース
Matt Frenetteドラムス
その他
Wayne Kozakサックス🎷
エンジニアリングは、Bob Rock
アシスタント・エンジニアリングは、Mike Fraser
マネージメントは、Bruce Allen、Lou Blair
プロデュースは、Bruce Fairbairnです。
アルバム・ジャケット、デザインは、Barbara Astman
裏ジャケット写真撮影は、Hans Sipma、James O'Mara
そのようにクレジットされています。
A面1曲目、ドライヴ感のあるビートが刻まれ、ギターが入り・・・
The Kid Is Hot Tonight、Berbie Aubin、Paul Deanの作品
最初は語るように歌い始め、盛り上げていくMikeの歌
シンセサイザーも効果的に、サビの部分は、ポップなロックン・ロール
第2弾シングルで、全米No.55、全米メイン・ストリーム・ロック No.42、本国カナダ No.30、オーストラリア No.76・・・邦題は「今夜は燃えよう」です。
2曲目、ハイハットが刻まれ、シンセサイザー音、ベースが響き、ハードなギター
Turn Me Loose、Paul Dean、Mike Renoの作品
やや長めのイントロの後、泣きのメロディ・ラインを歌うMike
そして、バッキング・ヴォーカルとして Nancy Nash、この女性のバックアップが
楽曲をメロディアスに・・・そして後半、Paulのタイトなギター・ソロ
最後は、Mikeの歌、その女性コーラス、ギターで締められます。
第1弾シングルで、全米No.35、全米メイン・ストリーム・ロック No.6、本国カナダNo.7、オーストラリア No.3、ニュージーランド No.5、南アフリカ No.4・・・世界中でヒット、デビュー曲ながら5分半の大作です。
3曲目、力強いビートに合わせて、Paulが奏でるギターのイントロから・・・
Always On My Mind、Paul Dean、Mike Renoの作品
あの有名曲とは同名異曲、ミディアム・テンポで軽快に力強く歌うMike
ここでもNancy Nashがバッキング・ヴォーカル、シンセサイザーも効果的
そして、Paulのソロも少し登場します。
邦題は「面影を胸に」、何と日本でのみ、シングル・リリースされました。
4曲目、ドラムスからシンセサイザー、エフェクターを効かせたギター
Lady Of The 80's、シンプルなビートに合わせてノリよく歌うMike
Paul Dean、Doug Johnson、Mike Reno、Vernon Willeの作品
シンセサイザーも効果的に、Paulのギターもフィーチャー
ギターのリフと、Mikeの熱唱のかけ合いでフェイドアウトしていきます。
邦題は「レディ80」です。
B面1曲目、エフェクターを効かせたギターのリフ、そこから一転、アップ・テンポに
Little Girl、Paul Deanの作品、ノリよく歌うMike
スピード感あふれるロックン・ロール、他のメンバーもコーラス
理屈抜きにストレートで盛り上がるナンバーです。
2曲目、シンセサイザーのイントロ、ベースが響き・・・
Prissy Prissy、Paul Dean、Matt Frenetteの作品
ややファンキーなリズムで、軽快に歌うMike
"Prissy, Prissy, Prissy, Prissy, Prissy~"のリフレイン部分が印象的
キーボード類🎹が効果的に入り、ギターもフィーチャーされます。
3曲目、エフェクターを効かせたギターがフェイドイン、フレーズが刻まれ・・・
Teenage Overdose、Paul Dean、Doug Johnson、Mike Renoの作品
ギターに合わせて歌う Mike、シンプルでハードながら、サビの部分は転調
シンセサイザーも効果的に・・・ギターもソロを・・・
最後はハードにエンディング、邦題は「青春の叫び」です。
4曲目、カウントから、シンセサイザー・サウンド、そこへハードなギター
D.O.A.、Paul Dean、Doug Johnson、Mike Renoの作品
リズムに合わせて、ノリよくMike、キーボード類🎹が効果的に挿入
Paulのギター・ソロ、"D.O.A.~"のリフレイン・・・
ここでもパワフルにエンディングとなります。・・・
5曲目、エレクトリック・ギターを強調したオールディーズ風のイントロから・・・
It Doesn't Matter、Paul Dean、Mike Renoの作品
ポップでメロディアスなロック・ナンバー、ノリよく1度終わった・・・
そう思ったところで、サックス・ソロ🎷、ドラムスが変則ビートを刻み・・・
Mikeも色々と口ずさんで、フェイドアウトしていきます。
邦題は「ひとりぼっちの明日」です。
前述の通り、全米アルバム・チャート最高位No.13
ダブル・プラチナ・ディスク獲得
全米年間アルバム・チャート 1981年 No.35、1982年 No.73
本国カナダでは、No.17ですが、50万枚突破
その他、オーストラリア No.5、ニュージーランド No.12
デビュー・アルバムにして、好成績を修めました。
このLoverboyも他のバンドの例にもれず、デビュー以降、多くのバンドとのツアー
その他の地道な活動によって、着実に人気を獲得していったようです。
ForeignerのLou Grammにも共通した張りのあるヴォーカルのMike Reno
キーボード類も、ピアノ🎹、オルガンでなくシンセサイザー類が中心・・・
Paul Deanのギターも、他のハード・ロックほど前面の出てこず・・・
それが時代のニーズに適応したロックであったと言えるでしょう。
そして、それを引き出したのが、その後多くのロックの名盤を生み出す・・・
Bruce Fairbairnなのでした。・・・
正直言って、Loverboyって、いいバンド名と思いませんでしたし・・・
Turn Me Looseを、初めて聴いた時、良し悪しは別として・・・
それほどヒットする曲のようには思わなかったのですが・・・(苦笑)
この1981年の後半
彼らの人気を決定づける作品が登場するのでした。