1981年のアルバム(その7 Blizzard Of Ozz / Ozzy Osbourne)
1981年のアルバム・シリーズ
1980年にリリースされたアルバムですが、米国、日本では、1981年
・・・ということで・・・
Ozzy Osbourne
1978年、あのBlack Sabbathを脱退、ソロ名義で再スタート
自分として、1975年のアルバム・シリーズで、Sabotageを投稿予定でしたが・・・
最後に選に漏れてしまい・・・
今回、Ozzy Osbourne全く初登場です。
1979年に活動を再始動した Ozzy Osbourne
メンバーは、元Rainbowの Bob Daisley、元Uriah Heepの Lee Kerslake
そして、当時は日本でのみリリースされていたQuiet Riotから、Randy Rhoads
まさに、当時のハード/ヘヴィメタルの強者勢揃い
そして登場したアルバムは・・・
Blizzard Of Ozz
勿論、Ozzyと、The Wizard Of Oz (オズの魔法使い)をパロったタイトル
このバンド名としても使われていきました。・・・
日本で発売された際の邦題は・・・
「ブリザード・オブ・オズ~血塗られた英雄伝説~」
Ozzy Osbourneのイメージから、そのようになったのでしょう。・・・
また、それを示すかのようなアルバム・ジャケット
写真撮影は、Fin Costello です。
レコーディング、ミキシングは、1980年3月22日~4月19日
英国、ラスパー Ridge Farm Studiosにて・・・
Ozzy Osbourneリード・ヴォーカル、ハーモニー・ヴォーカル
Randy Rhoads全てのギター
Bob Daisleyベース、ハーモニー・ヴォーカル、ゴング
Lee Kerslakeドラムス、パーカッション、チューブラー・ベルズ、ティンパニ
Don Aireyキーボード🎹
エンジニアリングは、Max Norman
マスタリングは、ニューヨーク、Sterling Soundにて、Chris Athens
プロデュースは・・・
Ozzy Osbourne、Randy Rhoads、Bob Daisley、Lee Kerslake
ほぼ全曲、Ozzy Osbourne、Randy Rhoads、Bob Daisleyの作品です。
A面1曲目、エレクトリック・ギターの音がフェイドイン、ハードなカッティング
I Don't Knowでスタート、そう、アクの強いあのOzzy Osbourneの歌声
Randy Rhoadsが軽快にバックアップするロックン・ロール・ナンバー
途中、スローになり、メロディアスに、ここでもRandyのギターが光ります。
"I Don't Know"、パワフルに締められ、1曲目に相応しいナンバーです。
2曲目、Ozzyの雄叫び、ドラムスが力強く響き、ノリのいいサウンドに
Crazy Train、ギターのリフに合わせて、ノリよく歌うOzzy
"Mental Wounds Not Healing~"
"I'm Going Off The Rails On A Crazy Train~"
OzzyとRandyのかけ合いは最高、後半は、ソロもフィーチャー
ソロ・デビュー・シングル、全英 No.49、全米メイン・ストリーム・ロックで、No.9
またRandy亡き後の1987年にリリースされたライヴ・アルバム Tributeから、ライヴ・ヴァージョンもシングル・リリースされています。
ハード・ロック、ヘヴィ・メタルのクラシックと言えるナンバーです。
3曲目、一転してややスローなギターのピッキングから・・・
Goodbye To Romance、Ozzyが優しく歌うミディアム・テンポのバラード
Ozzyのあの声で、じっくり聴かせ、Randyのギターが心地よく・・・
そしてやや泣きのソロも聴かせます。・・・
最後には、ホーンの音も、アルバム随一のメロディアスなナンバーです。
4曲目、また一転して、アコースティック・ギターのピッキング・・・
Dee、Randy Rhoadsの作品で、彼の独演、ハーモニクス音も響きます。
5曲目、再びハードなギター・サウンドのイントロから、パワフルにOzzy
Suicide Solution、邦題はなんと「自殺志願」
Queenにも同名の邦題がありますが、無関係・・・
亡くなったAC/DCのBon Scottに捧げられたと言われていましたが・・・
元Black SabbathのOzzyらしいヘヴィなナンバー
後半、ベースが響く中、Randyがエフェクターをかけてプレイしています。
B面1曲目、Don Aireyがプレイしているオルガン🎹、重厚なイントロから・・・
Mr. Crowley、テンポが速くなり、メロディアスなロック・ナンバーに
邦題は、「ミスター・クロウリー 〈死の番人〉」
そう、英国のオカリティスト、Aleister Crowleyのことを歌っています。
Ozzyらしいテーマ、その熱唱をバックアップする Randy
後半、ソロもフィーチャーされます。
アルバムから第2弾シングルで、全英No.46、ライヴでも定番です。
2曲目、カウントから軽快なギターのフレーズ、ノリのいいロック
No Bone Movies、力強く、軽快に歌う Ozzy
Ozzy Osbourne、Randy Rhoads、Bob Daisley、Lee Kerslakeの作品
そして、エフェクターを効かせたRandyのソロ
メンバーのコーラスもOzzyをバックアップ、パワフルに終わります。
3曲目、アコースティック・ギターのイントロ、キーボード🎹も入り、メロウに・・・
Revelation (Mother Earth)、邦題は「天の黙示」
アコースティック・サウンドをバックに静かに力強く歌うOzzy
エレクトリック・サウンドが入り、徐々にハードな展開に、ピアノ🎹もフィーチャー
そしてRandyのギターをブリッジにアップ・テンポに
後半は、Randyの独壇場です。
4曲目、前曲から急にハードなギターのカッティング、スピード感に溢れて・・・
Steal Away (The Night)、ノリまくって歌うOzzy、メンバーもコーラス
そして、Randy、速弾きのギター・ソロ
大いに盛り上がってエンディングとなります。・・・
CDの時代になり、2002年のリマスター盤では・・・
なんとベースとドラムスが当時のバンド・メンバーの演奏に差し替えられ
OzzyとRandyのパート以外は・・・
Rubert Trujilloベース、Mike Bordinドラムス、パーカッション、ティンパニ、ゴング、Danny Saberチューブラー・ベルズ、Mark Lennonバッキング・ヴォーカル、John Shanksバッキング・ヴォーカル
ボーナス・トラックとして、シングル Crazy TrainのB面だった・・・
You Looking At Me, Looking At Youが追加収録されています。
2011年のExpanded Editionでは、ボーナス・トラック3曲が追加収録
ベースとドラムスは、Bob Daisley、Lee Kerslake
オリジナルの演奏に戻っています。
また2020年には、Blizzard Of Ozz 40th Anniversary Expanded Editionとして・・・
ライヴ・ヴァージョンと未発表ヴァージョン計10曲が追加されたアルバム
配信、販売されています。・・・
全英アルバム・チャート最高位 No.7、シルバー・ディスク獲得
そして1981年になり、全米アルバム・チャート最高位 No.21
その後、ロング・セラーとなり、何と全米で、500万枚突破
その他、カナダ No.8、ニュージーランド No.47・・・
まさに、ハード・ロック、ヘヴィ・メタルのバイブル
そのようなアルバムになったと言えるでしょう。・・・
Black Sabbath後期、ドラッグに溺れて、バンド脱退も余儀なくされたOzzy
'80年代になり、Randy Rhoadsという最強のパートナーを得て
以前よりバラエティに富んだ音楽をプレイ
アクの強いイメージは、そのままですが・・・(笑)
Black Sabbath時代より幅広いファン層を掴んで行くことに繋がっていきます。
一方、本家のBlack Sabbath
こちらは、何と元RainbowのRonnie James DioをOzzyの後任に加え
1980年、Heaven And Hellをリリース、久々にヒット・アルバムに
そして同じく1980年、初来日公演を行ないました。
それにしても、元Rainbowの2人が、それぞれ、Black Sabbath、Ozzyのバンドに加わるとは・・・
因縁じみたものというか、何か腐れ縁も感じますね。(苦笑)
Ozzy Osbourneが、'80年代以降、ハード・ロック、ヘヴィ・メタル界のカリスマとして君臨していく、そのスタートとなったのが、この・・・
Blizzard Of Ozz
そして、ここで注目の的となったのが・・・
Randy Rhoads
日本では、Quiet Riotのメンバーとして少し知られていた彼ですが・・・
ここでは、圧巻の速弾きは勿論、アコースティック・サウンド等、多彩なプレイ
多くのロックファンを魅了
Eddie Van Halenに次ぐ、ロック・ギター・ヒーローの誕生
世界中がそのように確信したのでした。・・・