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1979年のアルバム(その3 BriefcaseFullOfBlues/BluesBros)
1979年明けた頃に、Blues Brothersという凄い兄弟グループが、アルバム・チャート、シングル・チャートで急上昇してきました。
(当時、最初に聞いていた話では(笑)・・・)"Joliet" Jake BluesとElwood Blues
のBlues兄弟は、孤児院出身、そしてその後、黒人の環境で、ブルースを聴いて育った・・・
そんな兄弟が、なんとSteve Cropperとか、凄腕ミュージシャンをバックに従え、堂々デビュー
自分も最初は真に受けていたので(爆笑)、シングルとしてリリースされた Soul Manを聴いた時、これは凄い
と思ったのでした。
(因みに当時、Sam & DaveのHold On I'm Coming
は知っていましたが、Soul Man
は知らなかったのでした。
そして、ライヴ録音であるデビュー・アルバム
Briefcase Full Of Blues
Billy Joel、Barbra Streisand
を抑えて、全米アルバム・チャートNo.1
に
・・・
・・・と、ここまでで、これ以降、正しいことがわかってきました。(笑)
・・・
元々は、人気テレビ番組 Saturday Night Liveの企画物
Jakeは、John Belushi
、Elwood
は、Dan Aykroyd
ともにその少し後に、映画1941等で、日本でもよく知られるようになるコメディ俳優です。
2人は、黒ずくめの衣装に、サングラス
Saturday Night Liveに出演のミュージシャンと共に、マジな(
)ライヴ活動も
そして、Steve Martinのライヴ
のオープニング・アクトに出演
その時のライヴ・レコーディングがこのアルバム
なのです。
1979年年明けに日本でも発売
邦題は「ブルースは絆」
尚、その時点では自分は、彼らの正体を知りませんでした。(笑)
さてこのアルバム
収録は、1978年9月9日、ロスアンゼルス、Universal Amphitheatreにて
前述の通り、Steve Martinのオープニング・アクト
として、です。
メンバーは・・・
"Joliet" Jake Blues (John Belushi)
リード・ヴォーカル
Elwood Blues (Dan Aykroyd)
ヴォーカル、ハーモニカ
Paul "The Shiv" Shafferオルガン、エレクトリック・ピアノ、ピアノ、バッキング・ヴォーカル、ミュージカル・ディレクター
Steve "The Colonel" Cropperギター
Matt "Guitar" Murphyギター
Donald "Duck" Dunnベース
Steve "Getdwa" Jordanドラムス、バッキング・ヴォーカル
Lou "Blue Lou" Mariniテナーサックス、アルトサックス、バッキング・ヴォーカル
Alan "Mr. Fabulous" Rubinトランペット、バッキング・ヴォーカル
Tom "Triple Scale" Scottテナーサックス、アルトサックス、バッキング・ヴォーカル
Tom "Bones" Maloneテナーサックス、バリトンサックス、トロンボーン、トランペット、バッキング・ヴォーカル
凄いメンバーです。
ミキシングは、ニュー・ヨーク・シティ Record Plantにて・・・
マスタリングは、Sterling Sound
エンジニアリングは、Warren Dewey
プロデュースは、Bob Tischlerです。
アルバム・ジャケット、アートワークは、Judith Jacklin
写真撮影は、David Alexanderとなっています。
レコードA面・・・
Blues Brothers Bandの演奏がスタート
I Can't Turn You Loose、「お前をはなさない」
Otis Reddingの作品
ここではオープニング・テーマとして、ホーン・セクションをフィーチャー
それに合わせて、Blues Brothers紹介のアナウンス
"Joliet" Jake Blues、Elwood Blues
登場です。
曲は・・・
Hey Bartender
作者は、Dossue Terry、最初は Floyd Dixon
、その後多くにカバーされているナンバー
、Jake
はソウルフルに熱唱
Elwoodはハーモニカをプレイ
、ギターもフィーチャーされます。・・・
「次はニューヨークから、Junior Wells、今のはここLAの Floyd Dixon
だよね。」そのように Jake
が言って・・・
Messin' With The Kid
その通り、Junior Wellsでお馴染み、作者は、Mel London
ラテン風のリズムで、Jakeが熱唱
、ホーンもパワフル
後半に「子供のいたずら(Messin' With The Kid)は好きか」とJake
とElwood
観客も盛り上がります。
続いてJakeは、Tom Scott
、Tom Malone
、Alan Rubin
、Lou Marini
を紹介
「次の曲は、ホーン・セクションをフィーチャーするよ・・・」そう言って・・・
(I Got Everything I Need) Almost
Downchild Blues Bandのナンバー
、作者は、Donnie Walsh
シャッフル調のブルース、ホーンも軽快に挿入
Jakeは、観客に"Almost
"と歌わせています。
「次は、Elwoodが歌うよ・・・Chips
の歌だよ・・・」
Rubber BisCuit、早口でラップ調に、Elwood
が歌います。
Charles Johnson、Adam R. Levy
の作品
ドゥーワップのThe Chipsが1956年にリリース
Elwoodの途中の食べ物についてのトークが、笑いを誘います。
尚、ここから、第2弾シングルとなり、全米No.37となりました。
「スローなブルース、Matt ”Guitar" Murphyをフィーチャーするよ
・・・」
そう言って、Mattのギターから・・・
Shot Gun Blues
これもDownchild Blues Bandのナンバーで、Donnie Walsh
の作品
途中、Mattのソロもフィーチャー
、ホーン、オルガンがバックアップ
再びJakeの歌が入り、Elwood
のハーモニカも・・・
ディープなブルースで、この面は終了です。・・・
レコードB面、ややレゲエ風なリズムから・・・
Groove Me、King Floyd
の1970年、全米No.6
のヒット曲
作者も King Floyd、ここでは、ホーンその他のソロもフィーチャー
後半は、JakeとElwood
のかけ合い・・・
「King Floydの歌を少し変えたよ・・・」続いては・・・
I Don't Know、Willie Mabon
のナンバーで彼の作品
Jakeが紹介する通り、Crippled Clarence Lofton
にインスパイアされたナンバー、ホーンもフィーチャーされ、Jake
が歌うディープなブルース
途中、クリスマスの話、ウィスキーの話も挿入して盛り上げます。
そして・・・あの Steve Cropperのギター
Soul Man、そう、1967年、Sam & Dave
の全米No.2
の大ヒット曲
Isaac Hayes、David Porter
の作品
軽快なリズムで、Jakeがソウルフルに熱唱
、Elwood
がコーラス
Steve Cropper、Donald "Duck" Dunn
というオリジナルと同じメンバー
ここでは、Elwoodのハーモニカも
前述の通り、アルバムから第1弾シングルとなり、全米No.14
となりました。
ここで、Steve Jordan、Paul Shaffer
を紹介
軽快な左右のギターのカッティングとから・・・
B' Movie Box Car Blues、Delbert McClinton
の作品
この中では、ブルース・ロックといえるスワンプ調のナンバー
Elwoodはコーラスと、ハーモニカでJake
をバックアップ
後半はインストゥルメンタル・ナンバーとなっています。
ライヴもクライマックスで、Elwoodのハーモニカから・・・
Flip、Flop And Fly、Big Joe Turner
の1955年のヒット曲
その後、Elvis Presley他、多くがカバーしています。・・・
作者は、Jesse Stone、Big Joe Turner
ここではアップ・テンポに盛り上げ、Lou Mariniがサックス・ソロ
ライヴも最高潮です。・・・そしてフィナーレ
I Can't Turn You Loose
クロージング・テーマとしてもプレイされ、Jake、Elwood
もステージを後に・・・
楽しい時間は、ここでお開きとなりました。
勢いよく、全米アルバム・チャート No.1
そして、全米でダブル・プラチナ・ディスク獲得
このアルバムを正式にブルース
のジャンルとみなしたら・・・
史上最も売れたブルース・アルバムとなるようです。
その後、The Blues Brothersとしての活動も不定期に行われ・・・
ご存知の通り、1980年には、The Blues Brothersとして、映画
にもなり・・・
日本でも人気となってきましたが・・・
1982年3月、Jakeこと、John Belushi
は帰らぬ人となりました。・・・
このパフォーマンスによって、集められた偉大なギタリスト Steve Cropper
彼を中心にThe Blues Brothers Bandとしての活動が始まっことは、何とも皮肉にも思えますが・・・
日本にもコンスタントに来て、大いに盛り上げてくれています。
最初はジョークのようなものだったのかもしれませんが、Blues Brothersという存在がその後の音楽シーンに与えた影響は多大である
そのように思います。
そして、そのすべてはここから始まったと言えるでしょう。