1977年のアルバム(その37 Arrival / ABBA)
1974年のWaterloo以降、全米でもコンスタントにヒットを飛ばしてきたABBA
日本でもポストCarpentersといった感じもありましたが・・・
1976年、Dancing Queenが本国スウェーデンをはじめ、世界各国でNo.1
そして・・・1977年、遂に全米No.1
日本でもポップス・ファンから人気はありましたが、これが決定打となりました。
ABBAは日本でも特別扱い
大手レコード会社の傘下で、YAMAHAが関わっているディスコメイトというレーベルから出ていました。
そしてそのDancing Queenの収録されているアルバムArrivalもそこから、1977年に大々的に発売
自分もABBAのLPレコードを初めて購入したのでした。
ABBAのメンバーは・・・
Agnetha Faltkogリード・ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
Anni-Frid Lyngstad (Frida)リード・ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
Benny Anderssonキーボード、シンセサイザー、バッキング・ヴォーカル
Bjorn Ulvaeusギター、リード・ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
当時は、BjornとAgnethaは夫婦、BennyとFridaは未婚でしたが、二組のカップルといった編成
さてこのArrival
その他の参加ミュージシャンは・・・
Ola Brunkertドラムス、ストリングス
Lars Carlssonサックス、Anders Dahlストリングス、Malando Gassamaパーカッション、Anders Glenmarkギター、Rutger Gunnarssonベース、Roger Palmドラムス、Janne Schafferギター、Lasse Wellanderギター
1975年8月4日~1976年9月18日、ストックホルムのMetronome Studiosにてレコーディング
プロデュースは、Benny AnderssonとBjorn Ulvaeus
全10曲、作詞作曲は共作も含めて、Benny AnderssonとBjorn Ulvaeusです。
レコードA面、軽快なアコースティック・ギターが響いて、美しい歌声
When I Kissed The Teacher
どこの国の青春ソングでもありそうなテーマ、明るくポップにソロの部分はAgnethaが歌い上げます。
2曲目、ピアノの音が流れて・・・
Dancing Queen
何も言うことはないでしょう。・・・
Stig Andersonが共作者として名を連ねています。・・・
世界各国でNo.1になっていますが、全米では1977年4月にNo.1
「上を向いて歩こう」同様、世界で最もポピュラーなナンバーの1つでしょう。
3曲目、My Love, My Life、こちらもStig Andersonとの共作
重厚な美しいバラード、ソロの部分はAgnethaが熱唱
4曲目、Dum Dum Diddle
明るく陽気なナンバー、このバックの音作りなど、アメリカにはないユーロ・ポップと言えるでしょう。シングル・カットされた国もあるようです。
4曲目、Knowing Me, Knowing You
Fridaが重厚な歌を聴かせ、Agnethaがコーラスを付けます。
Stig Andersonとの共作で、ABBAのナンバーでも傑出した1曲と思っています。
シングル・カットされ、多くの国でNo.1
全米では1977年にNo.14のヒットとなっています。
B面、こちらもユーロ・ポップといったビートでスタート
Money, Money, Money
Fridaがややミステリアスな感じで軽快に歌います。
Dancing Queenに続いて、1976年に世界各国でNo.1
このアルバムが日本でリリースされる前から聴かれていたナンバーです。
それにしても、シニカルといえる歌詞ですが、ABBAが歌うと健全なものに聴こえますね。
全米では1977年にNo.56とさほど振るいませんでした。・・・
2曲目、軽快なイントロから、That's Me
明るくポップなABBAを象徴するナンバー
Stig Anderson共作、日本でシングル・カットされ、彼らの代表曲の1つになっています。
因みにピンク・レディーが、1978年に初めてアメリカで行ったコンサートのオープニングがこの曲の日本語版でした。・・・
3曲目、シャッフル調のロック・ナンバー
Why Did It Have To Be Me?
歌はBjorn、このアルバムでは1曲だけですが、元々歌っていた人
女性2人がコーラスを付けています。
4曲目、アルバムの中で1番パワフルなナンバー、Tiger
この後公開される映画ABBA THE MOVIEでのコンサート・シーンのオープニング
このようなロック・ナンバーでもサビの部分で美しいコーラスを聴かせる
ABBAならではでしょう。
5曲目、タイトル曲、Arrival
メンバーのコーラスは入っていますが、インストゥルメンタルといっていいでしょう。
シンセサイザーによる音がバグパイプのよう・・・
やはりヨーロッパ風というか・・・
そう、タイトル通り、ABBAの時代の「到来」を現わしているでしょう。
この曲でアルバムは幕を閉じます。・・・
尚、CDの時代になり、この1つ前のシングルだったFernandoが追加収録されたり・・・
その後、ボーナス・トラック入りとか、DVD付きのDeluxe Editionとか、色々発売されています。・・・
このArrival
本国スウェーデン、英国等、世界各国でNo.1に輝いていましたが・・・
全米では1977年にNo.20
しかしロング・セラーを続けます。・・・
そして、我が日本では、オリコン・チャートでNo.3を記録
1974年以降、日本でもポピュラー・ミュージック・ファンから人気を得てきたABBAですが、1977年、Dancing Queenと、このArrivalが決定打となり・・・
日本で最もポピュラーな洋楽アーティストの座をCarpentersから奪還したといえるでしょう。
ピンク・レディーの「ウォンテッド(指名手配)」の時の衣装はABBAからインスパイアされたものですし、多方面でABBAの影響力は大きくなっていきました。
このシリーズで、初登場のABBA
恐らくこれが続く限り以降のアルバムは全部、登場すると思います。
1977年という年はABBAにとって、世界のTOPグループとしての元年といえる年だったと思っています。
尚、このArrival
1976年のリリースですが、全米では1977年にヒット
そして日本では、1977年リリースということで、1977年のアルバムとさせていただきました。・・・