今日4月29日は畳の日。
GW初日の祭日ですがお仕事でした。
賃貸物件の畳の表替えですが…

畳縁がついている側面の下の方が出張ってきています。
2回分の仕事で外さないといけない畳縁を残してあるため出張っていたのです。
なぜ外さないといけないのをはずさないのか?
糸を切って畳縁を外すと切った糸も取らないといけないため、その作業に少し時間がかかるため糸は切らず、縫ってあるちょっと上から畳縁を切って、畳縁を外したことにしてあるんです。
このままではちゃんと仕上がらないので外さないといけない畳縁や糸は全て外します。

前の糸を残したまま縫ってあるので、畳縁付近が縫い固まって薄くなっていますし、これを取り除くだけでも結構な時間がかかります。
その都度ちゃんと外しているとそんなに時間もかからないんですけどね。
こちらは畳縁がついていない側ですが、少し縮んだ畳床の長さを調整するために畳表を畳床の上面付近まで曲げこんで長さを調整しています。
これも畳床に直接補修をして長さの調整をする手間を省くためだと思います。
畳床の稲藁を使った畳床は上面にはえてある稲藁が中に入り込む場合が多いため、この部分を直接補修しないと綺麗な仕上がりになりません。
これでちゃんと角が立ちます。
こういう補修は畳床の状態に応じて補修の仕方を変えて良い仕上がりになるようにします。
前回のように丸まった仕上がりではなく、しっかり角が立っているのがわかるかと思います。
畳縁がつく部分の薄くなった部分にも「口ござ」を入れて補修し、薄くなり下がっていた部分を真っ直ぐに仕上げます。
前回とは全然違う仕上がりになりました✌️
畳の表替えや裏返しをする際にちゃんとしたお仕事をすることで畳の状態を整えることが出来ますし長持ちもするようになりますが、ここで紹介したように手間を省くような施工がされていると、せっかく畳替えをして畳の外側は綺麗になったように見えますが畳の状態は悪くなる一方で痛み方も早くなってしまいます。
お客様の中には畳替えをされて1年もしないうちに傷んでしまって当店に相談され、畳替えをさせていただいた事もありました。
その後は快適に過ごせてらっしゃると、たまにお立ち寄りいただいた際にお話させていただいてます😊
畳替えでお店選びをされる際は価格だけで判断されるとこういう施工がされることがあるかもしれませんので、ちゃんと信頼出来るお店をお選び下さいね。