東京 2/2 | no title

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高をくくる

 

 

東京に住宅探しに来てから2日目。

1日目の夜は父親の会社の事務所の鍵を車の左タイヤから拝借して、そのカギで見知らぬマンションに入って位置やを過ごした。

全く知らない部屋ではあったが、過ごし心地は悪くない。1Kマンションとはいっても僕の生活するスペースとして恐らく申し分ない程度の広さということなのだろう。

 

朝起きてみると3時だった。

あまり寝付けなかった。しかしながら寝心地自体は悪くない。

僕は関東かつ、今自分がいる位置を中心に色んな大学の手話サークルに連絡した。

連絡はしたが、中々いけなかったり、連絡が返ってこなかったり、

活動内容が見学に相応しくなかったりと上手くいかず、結局いけずじまいだった。

仕方なく、一日中部屋でPCを触る時間が続く。

 

とはいってもさっき言った通りで居心地が悪いわけではない。

一人暮らしの夢が広がるような感覚。

僕はインテリアや部屋のレイアウトを定めようと、

それに関連した写真や、グッズなどを検索したりした。

 

時間が経って、僕はこの場所をあとにすることになった。

鍵は僕の財布の中に入れておくこととする。

住宅探しは終わりだ。

翌日からは一泊二日間の旅行の予定である。

僕はそのマンションの駅から友人の住む東京の片隅へと移動することにした。

 

夕食として高田馬場駅で降りてその辺りの定食屋でご飯を食べる。

この時から少しながら過食が始まることになったのである。

僕はその後、10時頃に友人の家に辿り着いた。

就職活動中から何度か泊っていることから、いつの間にか案内なしでも

この建物まで来られるようになっていた。

 

とはいっても相手は社会人である。

金曜日で仕事納めの彼は一週間溜まったごみを捨てたり、

掃除をしたりとなにやらせかせかしていたようであった。

 

翌日から旅行。

僕にとってはこれが最後の卒業旅行になるのだろうか。

僕は敷かれた布団の上に雑魚寝した。