終電逃しの悲劇 9/28 | no title

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高をくくる


起きて学校へ行った。
スタディスキルゼミなるもの、
情報処理でaccessというもの、
この2つを学ぶことにした。

どちらも身になると考えたからだ。

アクティブラーニングとかいう意識高そうな内容で、これから毎回行われるらしい2分間スピーチに向けての説明がメインだった。

僕はスピーチがそこまで得意ではないはずだ。論理的であることを求められ、PREPというものを紹介された。覚えていた。主張、理由、具体例、主張。僅かな期間だけ関わった学習支援でこれだけは面白いなと思い眺めていた単語だった。

ルーブリックという単語は今まで忘れていた。

1回生とペアを組んだ。流石に1回生と自分とではやり方に大きく差があった。それでもスピーチをそこまでうまく出来る自信はない。

ここで1回生の頃に授業にいた4回生を思い出した。同じくスピーチのような事をしていてあまりにも流暢過ぎた学生に、周りがあっけにとられていたのだ。終わると「自分は就活を終えた4回生である」と話始めていた。

今や自分が4回生。「3年も何かで経験を積んだんだから、その経験、見せてくれよ」音の無い声が、自分の中から僕を責めた。

僕は1番最初に立候補した。就活でも感じたことだった。1番はなにげに1番楽なのだ。だから僕は、1番でいい。今朝方見た映画について発表してやろう。

サークル活動を終えた。
学園祭前の雰囲気を帯び始めていた。延長届けが出された活動は午後10時まで続き、誘われついでに僕はそのあと駅前のファミレスに行った。

終電を逃した。

こんなことは1回生以来だ。
特に絶望は感じなかった。しかし、後輩が泊めてくれるというので言葉に甘えた。3人だった。

短い間だったが、色々と話をした。男性による性的被害がよくもここまで沢山あるものだと、僕は逆に驚く。変態も強姦も痴漢も画面の向こう側にしか感じないのに、確かにその被害があるのだ。

男性は信用すべきじゃない。なんて言いながら、僕に警戒してほしいのも確かだった。

その話を聞いていた僕には同時に3つくらいの感情が生まれていた。

・どうにかして恐怖を取り払ってやれないか、距離感を考えた方がいいか、などという理性的な感情
・本当にそんなことがこの子に起きるのか、でも言ってるんだからそうなんだろうな、などという冷めた感情
・その情景をなんとなく想像する変態的な感情

一体どれが自分のものなのか。どれにしたがうべきなのか分からない。

「日本の男子は要らない、クソ男子」

ある留学はそういった。
確かにそうだ。
クソ男子。

変態的なクソ男子【かもしれない】周りの男子と違って、僕は確かに自分のなかにそれを感じている。

しかし、せめて彼女らの前では、クソ男子でありたくない、そうしようというのが、今の感情である。