日本中の人々を騒がしているのは…

空飛ぶ円盤の存在です。各地で何度も目撃されているらしいのです。
平野一郎君は北村という青年から空飛ぶ円盤のことを聞かされました。
北村青年は『その円盤は別世界の生き物が作ったに違いない』と言います。
ある日の夕方、平野少年とおとうさんが町を歩いていると…
おおっ、何かが異常なスピードで飛んでいきます。風船でしょうか。
いや、あんな薄い風船なんてありません。円盤です。空飛ぶ円盤です!
数日後、北村青年は円盤に乗った生物に捕まりました。
北村青年は明智探偵や小林少年に、そのときのことを詳しく話しました。
円盤に乗っていた生物はトカゲのような顔とカエルのような手を持った宇宙人です。
宇宙人は北村さんの見ている前で一匹の猿を灰にしてしまったというのです。
それにしても、なぜ宇宙人は北村青年を追ってこなかったのでしょう。
自分たちのことを誰かに話されると、まずいのではないでしょうか。
少年探偵団の小林君は妙な男を尾行します。
男は銀色の仮面を着けていますが、手はカエルのようです。まさか…
ああっ、この人間… いや、宇宙人は空を飛べるのです。
どう考えても未知の生物です。いったい何が目的で地球へ来たのでしょう。
しかし、さすがの宇宙人も明智小五郎の知恵には勝てませんでした。
全ての秘密を暴かれ、逃走する真犯人…
江戸川乱歩の作品の中では、ちょっと微妙だと思ってしまいます。
それでも最後まで読まずにはいられないだけの魅力があります。






