《透明怪人》の事件で怪人二十面相は逮捕され、拘置所に放り込まれてしまいました。

しかし、またしても彼は世間を驚かすのです。
拘置所にいるはずの二十面相から日本新聞に手紙が出されたのです。
二十面相は自分が二十しか顔を持っていないと思われているのが不服ななです。
『少なくとも四十の人間に変装できる』と言うのです。そこで『四十面相』と改名するそうです。
彼は『脱獄したら、まずは黄金どくろの秘密を暴く』と言っています。
黄金どくろとは何のことでしょう。
拘置所から好き勝手に手紙を出されるなんて、警察の恥です。
そこで警察は明智探偵を呼びました。明智は即座に四十面相のトリックを見破ります。
しかし、この明智は偽物(四十面相の部下が変装していた)だったのです。
四十面相は素早く明智に変装すると、偽物と入れ替わって拘置所から逃げ出します。
少年探偵団の団長の小林少年は二十面相… いや、四十面相が脱獄したことに気付いていました。
四十面相は警官隊に追い詰められました。ああっ、どうしたことでしょう。
彼の体が消えていくではありませんか! 《透明怪人》のときと同じトリックです。
小林君たちは必死に尾行しましたが、四十面相はポストに化けていました。
さすがの小林君も見破ることはできませんでした。
でも、このまま引き下がるわけにはいきません。しばらくの間、小林君は辺りを見張っていました。
すると、誰かが塀を乗り越えて、どこかの大邸宅の庭に忍び込みました。
きっと四十面相です。小林君も後を追って、塀の中へ侵入しました。
おや? 女の子の泣き声が聞こえてきます。
なぜ泣いているのか尋ねてみると、少女は『地下におばけがいるの』と答えました。
そっと地下に忍び込むと、少女の言った通りでした。黄金の骸骨が三人…
彼らは何かの謎を解こうとしているのですけど、うまくいかないようです。
『次は来週の金曜日の夜に会議を行う』と言って、骸骨たちは解散しました。
地下室の外で盗み聞きしていた小林君も、来週こそは彼らの秘密を暴いてやると決心しました。
仕方なく立ち去ろうとすると、小林君の目の前に四人目の骸骨が現れました。
この骸骨は四十面相が化けているのです。四十面相は他の三人の仲間だったのでしょうか。
いや、違います。四十面相は三人の骸骨が握っている秘密を知りたいのです。
『四十面相の新事業は黄金どくろの秘密を暴くこと』と言っていたではありませんか。
もう小林少年だけの手には負えなくなってきました。
いよいよ(本物の)明智小五郎の登場です。
この作品では、四十面相が何度も変装を披露してくれます。
また、小林少年と四十面相の知恵比べも必見です。









