「好奇心」を極めて苦手をなくす〜褒めるための横軸〜 | 東京大学法学部卒が教える! 親子の力で受験を乗り切るブログ

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これらすべては、
親子が力を合わせて取り組むべきことです。

東大法学部を現役で卒業した目線から、
「世間」の理想を通過点と捉え、
真の親子関係を築くための方法について書いています。


こんばんは、高谷です。

この前書いたブログ内容に付加する形で、
今回は、勉強における好奇心の大切さとその活用法について書きたいと思います。

前回のブログを読んでからの方がつながりがわかりやすいと思います。
こちらを先にお読みいただくことをおすすめします。
※上記をクリックすれば、ページにリンクします。


前回、初めて社会に取り組む際は、まずは「横軸」に触れてください
というお話をしました。

縦軸と横軸に関してざっくりおさらいしておきますと、

◎横軸:はじめて学習する際の、単元の分けられ方
(例:日本史における「時代」…「縄文時代」「江戸時代」)
◎縦軸:再度復習する際の、ジャンル別の分け方
(例:日本史における「政治史」「経済史」「外交史」)

縦軸の学習を意識すると、
部分部分に偏ったムラのある知識定着の可能性が薄まり、
視野を広く持って学習範囲を捉えることが可能になります。

(「政治」という縦軸にしぼって日本史を振り返ると、
縄文〜現代までの歴史の一連の流れを押さえる形になります。
「経済」「外交」でも同じです。)


そのため、日々の復習や受験期の追い込みをかける際は
縦軸ごとの包括的学習を心がけることをお勧めしています。


ところが、今回はむしろ「横軸」の大切さについて話すことになります。
あらかじめ矛盾を避けるために、
ここでは「初めての学習」を前提にしているということを改めてことわっておきます。

新たな内容に触れる際は、横軸からスタートした方が良い
その理由こそ、好奇心にあるのです。


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子どもの頃の勉強は、受動的になりがちです。
「やらされている」感覚とでも言いましょうか、
途中で嫌になることも多々あると思います。
(将来のことを最初から自分で明確に考えられる人は、なかなかいないですよね?)

そんなネガティブな状況からお子さんを抜け出させる兆しとなるのが、
「好奇心」なのです。


好奇心とはすなわち、興味を持つということです。
興味があるものに対しては、人は能動的に動きます。

その対象は、なんでも良いです。
ジャンル丸々ひとつに興味を持つことが出来ればそれにこしたことはないのですが、
もっと狭い一部分になることがほとんどでしょう。

・戦国武将の名前
・春に咲く花
・魚へんの漢字


など。


たとえばあなたの幼少期、学校にも「昆虫博士」がいましたよね?
虫のことは何でも知っている、みたいな人。

仮にその子の成績が芳しくなかったとしても、
クラスメイトや周りの大人達にとって、一目置かれる存在であったはずです。


僕自身のことをお話すると、昔はとにかく国名と首都名を覚えていました。
現在206ある独立国家の名前をとにかく覚えて、

スリランカの首都は、"スリジャヤワルダナプラコッテ"って言うんだよ
チャドの首都は"ンジャメナ"だから、しりとりを続けられるよ


とか、友達に知識をひけらかしていたのを覚えています苦笑


周りが知らないことでも、自分だけは知っている
という喜び。
これがさらなる知識の探求を産み、
結果ポジティブに学習に移行することが出来る、というのが僕の考え方です。


あなたのお子さんが何に興味を持つかは、実際に触れてみないとわかりません。
だからこそ、初めての学習ではとにかく多様な情報に触れた方が良いのです。

どれが大事でどれが大事でないか、などをあまり考えず、
とにかく数をこなすのが横軸の学習方法です。


縦軸で学習範囲をなぞっていくと、暗記項目に優先順位がうまれ、
結果、情報が淘汰されがちです。
(実際問題、戦国武将の名前なんてテストに出ないですからね…苦笑
縦軸学習法においては、ほぼ戦国武将名は出てきません。)

ですが、横軸でたまたま触れた、テストに出ない知識をきっかけにして、
テストに出る部分まで教養を広げていくことは十分に可能です。


上記僕の例(国名・首都名"博士")で言うと、

国名の知識だけは一番なんじゃないか?という意識が芽生える

国名に関してプライド(負けたくないという気持ち)を持つようになる

世界の国がテストに出る際、いい点数を目指すようになる

国名だけがテストに出るわけではないので、その他の内容まで学習意欲が高まる

プライドの範囲が、「国名」だけから「地理」にまで広がる

地理だけがテストに出るわけではないので…(以下繰り返し)

「社会」全体にプライドの範囲が広がる



すると、たちまちその科目は「得意科目」になりますよね?
どうでも良い知識も、長い目で見れば役に立つんです。


受験やテストなどにおいては、
バランス型(全科目まんべんなく好成績を出せる子ども)が優遇されがちです。

「穴の無い」総合力を試される日々を送っていると、
全科目70点をとれるお子さんが勝つようになります。
ところが、他が40点でも特定の一分野だけ毎回100点近い点数をとれるお子さんは、
そんなバランス型よりも「劣っている」と言えるのでしょうか?

バランス型は、同時に危うさも秘めています。
どれかひとつの科目でも失敗してしまうと、カバーが利きづらくなるからです。
「薄く広い知識」を初めから目標にすると、安心感が乏しくなってしまうんですね。

だから、むしろ最初は、
「この科目(分野)だけは絶対崩れないぞ」という自信と、
それを裏打ちするだけの勉強量
を目指すべきです。


また、仮に勉強そのものに好奇心を持てなかったとしても、
意図的に「好奇心状態」を作り出すことは可能です。

すなわち、

ここだけは誰にも負けない!

と思える特定の1ジャンルを持つのです。


僕は苦手科目にこそ、この誰にも負けない分野を持ちなさい
といつも教えています。

たとえば、英語を考えてみます。
単語を覚えるのが苦手だと言う人が結構いますが、
そんな時は、
「ob-」から始まる単語だけ全部覚えてみる、とか
そういうルールを自分の中で作って、
とにかく何よりその単語を覚えることに全力を注ぐように言っています。

obey
object
obstacle
obtain
などなど


実践的に使えるかどうかはこの場合あまり関係ありません。
目的は、自信の植え付けです。

"ob"から始まる単語だけは任せろ!

というセルフイメージを持つのが大事なんです。

そうすればやがて、苦手意識も薄れてきます。
僕自身も、周りの友達もみんなそうやってきました。


そもそも、苦手意識が生まれたり勉強が嫌になったりする原因としては、一番に、

比べられることによる劣等感

が来るでしょう。

具体的に言えば、
周りの友達との比較○○君は、もっと出来てたよ!)や
前回の自分自身との比較この前よりもこんなに順位を落として!
によるものです。


勉強しても、"どうせ"負けてしまうんだ

こんな気持ちでいるうちは、伸びる成績も伸びません。

むしろ目指すべきは、

ここでは勝てるんだから、他でも勝てるかもしれない

という気持ちではないでしょうか。

だから、どんなに狭くても良いので、「周りに勝てる分野」を探す。
ここで好奇心をうまく活かすのです。


そして最終的には、そもそも比較するということ自体から解放されてほしい。

人との勝ち負けは関係ない。自分は自分のやり方で進むんだ!

ここまで親子の意識をもっていくことが、僕の理想です。


ここまでの好奇心論、勝ち負け論は、
理想にたどり着くまでに途中で一度、「勝ち」を経験しておいた方が良いな、
くらいの意味合いでしかありません。
(誰しもが一度は、勝ち負けを意識するのは仕方ないですからね。)


子どもに劣等感を抱かせてしまうきっかけは、
親が作り出していることが非常に多いです。

事実、僕自身も親に結構な劣等感を持たされてしまいました。
(偏差値の推移とかをとても気にする親だったので…。)


子どものことを心配しているから、
親はあれこれ勉強に対して口を出しているんだよ


ということに子ども自身が気づけるのは、だいぶ大人になってからです。
僕の場合は、社会人になってからでした。

口を出す=お説教をする
勉強に関して、このようになっていませんか?

子どもの成績を伸ばそうとして、怒ってしまうというのは結局、
思い通りにいかないことに対する、親のいらだち
に他ならないのです。


相互に思いやる親子関係を目指すためには、
褒めること、認めることの方がはるかに大切です。

わかりやすい形で、

親は子どもの味方なんだよ

と教えてあげてください。

好奇心を持つことはまさに、
褒めるキッカケ認める口実にふさわしいことなのです。


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最後に、好奇心を用いた学習方法についてです。

理想的なことを言いますと、
好奇心のある科目の学習を「休憩時間」扱いして勉強できるようになれば、
もはや怖いものはなくなると思います。


国語が苦手で理科が得意、というパターンを例に考えてみると、

国語(苦手科目)の勉強を始める

途中で嫌になる

理科(得意科目)の勉強に切り替える

自信を回復して、再度国語に挑戦してみる



苦手科目の勉強が嫌になって、そこで勉強をやめてしまうくらいならば、
得意科目に取り組んだ方が時間を有効に活用出来るじゃないか!
という考え方ですね。


そのため、親としてお子さんの勉強に口を出す時にも、注意が必要です。

せっかく得意なことを勉強している最中のお子さんに、

そんなことより○○(苦手科目)の勉強をしたら?

などという言い方は絶対ダメです。
結構、口を出す時にやりがちです。


得意な部分(長所)を伸ばす
よりも
苦手な部分(短所)を無くそうとする
というのは、いかにもバランス型気質の発想です。

それはあくまで考え方のひとつであって、絶対的な正解ではありません。


なによりもまず、
自主的に興味を持って学習に取り組んでいる
という事実を大事にしてみましょう。



「子どもが勉強をしなくて困っています…」

という親御さんの悩みをよく聞きます。

そんな親御さんほど、いざお子さんが勉強を始めると今度は、

「苦手科目の成績が全く伸びなくて…」

という相談をしてくるようになります。
お子さんを全く褒めようとしません。


「得意科目」「苦手科目」の存在がわかったのは、
お子さんが勉強を始めたからです。

その時点で、最初の悩みは解決に向かっています。

新たな悩みを自分で作り出す前に、まずは
状況が良くなっていることに気づいてください。


これは勉強に限ったことではありません。
親子関係などあらゆる悩みにおいて、
過去のあなたが求めた幸せは、知らない間に手に入れているものですよ。


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