なぜ、一般的な医師は薬を使ってコレステロール値を下
げようとするのでしょうか。それは、10年後、20年後の
心筋梗塞や脳卒中(のうそっちゅう)の発症を避けるた
めです。
しかし、どんなに注意していても、動脈硬化は加齢とと
もに少なからず起こります。私が浴風会病院にて年間約
100例の病理解剖を見てきたなかで、80歳を過ぎて動脈
硬化が進んでいない人は、ただの一人もいませんでした。
それなのに、10年後、20年後の未来のために、コレステ
ロール値を下げる引き算医療によって体調が悪化し、日
常生活に制限が生じてしまうとしたら、その医療になんの
意味があるのでしょうか。
そもそも、日本人の場合、2020年に急性心筋梗塞で亡く
なった人は、年間およそ3万人でした。一方、がんで亡く
なった人は、およそ37万8000人。日本人はがんで死ぬ人
が、心筋梗塞で亡くなる人よりも10倍以上も多いのです。
心筋梗塞は心臓ドックで予防できますが、がん検診でがん
は防げません。
★コレステロール値の如何にかかわらず薬が一番いけない。
やるとすれば食事療法。