OECDが行っている「より良い暮らし指標(Better Life In
dex)」では総合的にOECD諸国の暮らし向きを比較可能な
のですが、この中で主観的な幸福度を調査しています。20
17年の調査結果を見ると、OECD35カ国中で日本は27位と
なっていました。
また、パーソル総合研究所の『グローバル就業実態・成長意
識調査-はたらくWell-beingの国際比較』では、世界18カ
国・地域の主要都市の人々の働く幸せを調査しているのです
が、幸せを感じている日本の就業者は、調査国中で最下位と
なっていました。
京都大学の内田由紀子教授は、日本人の「人並み志向」が影
響しているのではないかと指摘しています。日本人は、他者
と比較して「人並み」の人生を歩めているかどうかを基準と
する傾向があるため、自分の幸福度評価が高くなりにくいと
考えられるわけです。この点は日本という社会の中で醸成さ
れてきた特徴であり、すぐに変えていくのは難しいかもしれ
ません。今後の私たちの幸せの感じ方を変えていくためにも、
「人並み」ではなく、「自分の尺度」で物事を判断できるよ
うになっていくことが重要となるでしょう。
★人口密度が高く、民族性もバラエティがないのでどうして
も井の中の蛙ならぬ井の中での比較になってしまうのだろう。
そして上としか比べない。