子が親の近くにいると、自力でなんとか親の心身を衰える前
の状態に戻そうとして、外部の力に頼れなくなる。そうする
と子にも親にも大変なストレスがかかり、家族が衝突したり
共倒れになったりする危険性が高まります。親への思いが強
まって一生懸命に介護するあまり、子の生活が壊れ、ついに
は親に憎しみまで抱いてしまう。そうした“親孝行の呪い”を
解くのが、親不孝介護という考え方です。介護離職して実家
近くに引っ越して転職したものの職場になじめず、『親のせ
いでキャリアを失った』と逆恨みして親に暴力を振るうよう
になった子もいます。これらはすべて、親との距離が近いが
ゆえに起こった悲劇だと思います。
★俺も親不孝介護の実践者だった。介護は親族ではなく社会
がするもの。