老後においてひとつずつ居場所をなくしていく人は多い。 そ
うした人にとっての最後の駆け込み寺が役所と病院となる。
役所と病院であればどんな人でも拒めない。そして役所で「
お前たちは俺の税金で生活しているんだろうが(納税額よりも
受給額の方が多かったりするのは秘密だ)」と因縁をつけてみ
たり、名前の間違いなどのちょっとした問題を責め続けたり
する。役所と病院では一応は自分の話を聞いてくれる人を見
つけられる(実際には、公務員や医師といえども、こういう人
の話は聞き流しているのだが)。しかし一番欲しいはずの配慮
/思いやりは得られないままだ。
★コンビニ店員の「ありがとうございます。」を聞くために毎
日向かう老人もいる。コミュニティーやサークルに飛び込める
人はそういう心配はなさそうだが、肩書などを吹聴しだすと出
禁になる。自業自得が最大限に効いてくるのが高齢者だ。
働けば孤独は解消するが、プライドは破壊される危険性が高い。
施設でも易怒性という男性利用者が多い。常に不機嫌、突発的
に不機嫌。王様対奴隷のへりくだり会話で乗り切るしかない。
高齢女性もたまにあるが、95%は男性だ。