結婚した3組に1組が離婚し、60歳を迎えた人の3分の1が
パートナーを持たず、男性の生涯未婚率が3割に届こうと
する日本。その理由の遠因に1986年に施行された労働者
派遣法があると指摘しているのが、社会学者の山田昌弘氏。
男性の非正規雇用者は、「自分の所得では妻子を養うこと
はできない」と自信と希望を失い、女性の非正規雇用者は、
「やはり夫は正社員でないと、将来において生活がままな
らない」実感を強め、より人生が豊かになる「結婚」でな
ければ、しない方がマシだと思うようになりました。結果
として、「未婚」状態に置かれる若者が増大していったの
です。「あと少し、家にいていいよ」「今は不況だから、
独身も仕方ないね」と温かい目で見守ってきた子世代が今、
壮年となり、中年となり、大量の「未婚者」になっていま
す。
★それでも女性は理想を下げれば結婚できる。しかし男性
が下げることも上げることも出来ない。