11月中旬、兵庫県香美町の水産加工会社「蔵平(くら

へい)水産」で、従業員がカレイの干物を生産していた。

だが、二枚看板のもう一枚であるハタハタの出荷は早く

も終わっていた。「今年は春先から全く取れなかった」

と蔵野恵三社長(51)。地元の香住漁港以外に近隣漁

港などからも買い付けるが、春の仕入れ分は底を突いた。

手に入らないハタハタを諦め、アジのみりん干しなどに

力を入れる。指摘されるのが、海水温の上昇だ。水産研

究・教育機構の飯田真也(まさや)・底魚第3グループ

長は「産卵後の1~3月の水温が関係しているのでは」

とする。

 

★海の水温分布、陸地の気温分布が急激に変化している。

魚介類は採れなくなり、陸地は寒くなる。