高槻は免許返納件数、大阪でナンバーワンです | 高槻市議会議員 平田裕也

高槻市議会議員 平田裕也

若者代表!高槻から日本を元気に!!

高齢ドライバーの事故が社会問題になっており、つい先日も75歳以上のドライバーで「認知症の恐れがある」と判定されたのが約5万7千人にも上るという報道がありました。幸い高槻市は高い免許返納率となっておりますが、不幸な事故を起こさないための取り組みを今後も進めてまいります。

 

以下、都市環境委員会での質疑のやりとりです。

 

【平田①】

高齢者の事故を防止するための取り組みについて伺いたいと思います。日本に本格的な車社会が到来したのは1970年代と言われておりますが、1970年には年間の交通事故による死者数は1万6,765人。当時の国民の100人に1人は交通事故にあって死亡あるいはけがをするという時代でありました。

 

そこから様々な対策がとられまして、昨年は3,694人と、68年ぶりに記録を更新し、戦後最少となりました。先人の取り組みがこのように実を結んだことに、私は、現代に生きる一人として感謝の気持ちでいっぱいでありますし、また、これまで犠牲になってこられた方々のもとで、こうして事故が減ってきたということも忘れてはいけないことだと感じております。

 

ただ、年々事故が減少してきて、死亡者数が最少になったというのは大変喜ばしいことではありますが、一方で、高齢者の事故の割合がどんどんと高くなってきているという問題も抱えております。

 

いま高齢化率が全国で27%あたりでありますが、交通事故の死者に占める高齢者の割合は、2015年には56%と、人口比率の二倍以上、これは欧米先進国と比べても極めて高い、異常ともいえるぐらいの割合になっています。本市においても、昨年末で高齢化率が28.5%と、他市よりも高齢化が進んでおりますし、そのぶん事故発生の可能性というのがさらに高まっていくかと思いますが、この高齢者の事故が増加していることについての市の認識と、その対策として、新年度どのような取り組みをされるのか伺います。

 

 

【答弁①】

 委員ご指摘のとおり、全国的に交通事故は減少傾向にありますが、高齢者事故の割合は依然として高い状況にございます。特に死亡事故に関しましては、その半数以上を高齢者が占めており、また、高齢運転者による重大事故も多く発生していることから、その減少に向けて取り組んでおります。

具体的には、高槻市シニアクラブ連合会や高槻警察署と連携し、高齢者自身による自主的な交通安全活動を推進するため、「高齢者交通安全リーダー制度」を設け、交通安全リーダーに対しては、毎年、大規模な研修会を開催するとともに、高齢者事故が発生した現場に赴いての参加体験型の研修会を行うなど、高齢者の交通安全意識の向上に取り組んでおります。

 

【平田②】

高齢ドライバーによる事故というのが、社会問題になって久しいですが、なかなかその事故というか報道が途絶えるということはありません。

 

集団登校中の小学生の列に、高齢ドライバーの車が突っ込むなどの事故を見ると、本当に胸が痛みますし、一人でも、一件でも、このような犠牲を減らしていかなければならない、という思いを強くします。

 

もちろん、必ずしも高齢だから危険だというわけではありません。ほとんどのドライバーの方は安全に乗っておられるわけですが、しかし、高齢ドライバーの事故の原因を見てみますと、アクセルとブレーキの踏み間違い、高速道路での逆走や、危険を察知しても回避できなかったなど、認知機能の低下あるいは身体機能の低下など、若者と比べてもミスの原因というのが大きく異なります。

また、高齢ドライバーの方は50年60年乗っておられて経験が豊富でありますので、運転に対して自身を持っておられると、ただ逆にその自信が過信となって自分は大丈夫だという思いをどうしても持ってしまいがちだということが事故が減らない原因の一つでもあります。

 

国のほうでも、昨年改正道路交通法が施行され、これまで75歳以上のドライバーに課せられてきた高齢者講習に加えて、臨時機能検査と臨時高齢者講習が新設されるなど、認知症などに対する対策が強化されました。また、自主返納の働きかけを積極的に行ってるところもありますが、私もこれしっかり推進していくべきだと考えておりますが、この高齢ドライバーの問題に対する市の考えと、今後の取り組みについて伺います。

 

 

【答 弁② 】

高齢運転者による交通事故につきましては、特にアクセルとブレーキの踏み間違いに起因するものが多いという特徴があることから、本市としましては、高槻警察署と連携し、従来より開催しております運転免許所有者に対する運転者安全講習会での啓発に加え、交通安全イベントでの誤発進を防止するサポートカーの体験会など、様々な機会を通じて取組を進めており、その結果、大阪府内で最も多い運転免許の自主返納件数となっております。

今後も高齢者事故をなくすべく、高槻警察署と協働して取り組んでまいります。

 

【平田③】

最新の警察庁の調査結果がでております。改正道路交通法が施行された去年の三月から年末までで「認知症のおそれ」があると判定された75歳以上の高齢ドライバーは約4万7,000人、「認知機能の低下のおそれ」と判定されたのが45万8,000人と、衝撃的な数字でした。

 

死亡事故を起こした高齢ドライバーの半数が、直前の検査でこのふたつの分類のどっちかにはいっていたということで、なかなかこの手の事故が減らないだろうということが予想されます。

 

将来的に自動運転の技術が発展して、それが普及してくれば減少してくるかと思いますが、現状でできること、この高齢ドライバーの事故は被害者にとっても加害者にとっても悲劇でありますので、本市でそういった事故を一件でも防げるように取り組みを進めていただきたいと思います。