関西フィルハーモニー管弦楽団 第249回定期演奏会「近代フランス音楽の深層」を聴きに行きました | 大阪府高槻市の楽しいリトミック&ピアノ教室♪ともみリトミック&ピアノ音楽教室

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関西フィルハーモニー管弦楽団 第249回定期演奏会『近代フランス音楽の深層』を聴きに、ザ・シンフォニーホールに行きました(2013年7月18日)。

指揮:矢崎 彦太郎
独奏:青木 早希(オルガン)


[プログラム]
~プーランク没後50年記念~
◆プーランク:牝鹿
 Francis Poulenc : Les biches
◆プーランク:オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲 ト短調
 Francis Poulenc : Concerto for Organ , Strings and Timpani G minor
◆ショーソン:交響曲 変ロ長調 作品20
 Ernest Chausson : Symphony B flat major Op.20

今回の曲目も聴くのが初めてなものばかりです。
楽しめるのか若干不安だったのですが、心の底から音楽に浸り、楽しんできました♪

プーランクとショーソン、どちらも矢崎氏の十八番ということで、本当にすばらしい演奏でした。
一人で聴きに行くことが多いのでどうしても周囲の声が聞こえてくるんですが、今回演奏後に聞こえてくる感想はどれも「素晴らしい」「聴きに来てよかった」と言う声ばかりでした。


<プーランク:牝鹿>
「牝鹿」というのはフランス語で「若い娘」の比喩だそうです。
曲を聞いていると本当に若い女の子たちがぺちゃくちゃおしゃべりをしているのが想像できます。
でも全く退屈ではなく、曲を聞きながら色々と想像力を掻きたてられる、そんな曲でした。
矢崎 彦太郎氏の演奏は、シャンと背筋が伸びつつもどこかお洒落な雰囲気が漂っていて本当に素敵でした。
フランスならではの空気感がそのまま大阪に届けられたような。
いつもの関フィルが、いい意味で全く違う楽団かしらと思えるようでした。


<プーランク:オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲 ト短調>
楽しみしていたオルガンの曲です。
オルガンというのはパイプオルガンのことです。
私は以前、パイプオルガンの講座を受講したことがあるんですが、本当にセンスが必要な楽器だなあと感服しました。
ピアノと違い指先で繊細に音色(ねいろ)を変えるものではなく、横にあるストップというボタン(というか引き出しのつまみのようなもの)で音色(おんしょく)をガラッと変えます。
音色にわざわざ振り仮名をつけたのは、全く意味が違うからです。
パイプオルガンはストップで音が変えられるんですね。
例えばフルートの音だったり、弦楽器の音だったり。
同時に同じ音を何種類も出すことが可能です。
ですから楽譜に「ド」の音が書かれていても演奏者によってどの楽器の音を出すのか自由なんです。
もちろん作曲者によって指示されていることもあるのですが、今回のプーランクの曲は演奏者によって決められる場所が多いそうで、演奏者によってぺガラリと違う印象に変えることも出来るんだそうです。

オルガニストは本番のオルガンを事前に弾いてみて、どういう音色にするかを試行錯誤するのが楽しみであり難しいところであり、センスの見せ所だと、受講したときの先生がおっしゃっていました。
根気と熱意と愛情がないと出来ないお仕事だなと感じました。

オルガニストの青木 早希さんの演奏は本当に素晴らしいものでした。
シンフォニーホールのパイプオルガンは巨大で、建物自体が鳴っているような錯覚に陥ります。
荘厳で力強いのに、繊細でキラキラしていたり、ノスタルジックな音色になったりと、本当に1つの楽器なのに様々な可能性がある興味深い楽器だなあと感じました。

管楽器の代わりにオルガンが使用されていると説明されることもあるようですが、実際に聞いた印象では全く違う世界観が表現されているような気がしました。
何といいますか、パイプオルガンってやっぱり宇宙な気がします(^0^)

そこに入るティンパニと弦楽器は本当に絶妙でした。
こちらもいつも素敵な関フィルが、違う輝きを放っていました。
矢崎氏の魔法ですね♪


<ショーソン:交響曲 変ロ長調 作品20>
この曲を聞いた時に、44歳でお亡くなりになったのは本当にもったいないと思いました。
長生きされていたらきっと音楽の歴史が変わったのではないかしらと感じました。
なぜか聞きながらブルックナーを思い出していたのですが、後で調べたところ、フランク(ドイツ音楽からの影響を大きく受けた)に師事し、ワーグナーやリストの影響を大きく受けた作風なんだそうですね。
1楽章は慣れてきたところで現れるペンタトニックが興味深かったです。
(ペンタトニックというのはドレミソラのように5音で構成されている音階のことです。)

ドイツ風とはいえやはり矢崎 彦太郎氏の手にかかると、凛とした雰囲気の中にお洒落さもあり全体がキラキラしていました。

私、実はフランスはよく知らないんですが、どうやらフランスの絵画や音楽は好きなようで(笑)
今回のコンサートは本当にすばらしく、珍しく聴きながら分析せずにただひたすら音楽を楽しんで味わって浸るという本来のクラシックコンサートを体験したような気分です(^0^)