第24弾は、
「異人たちとの夏」
1988年製作、山田太一さんの小説の映画化です。
シナリオライターの原田(風間杜夫)さんは、妻子と別れ家や財産を妻に渡し、彼自身は仕事場のマンションで気ままな独り暮らしを送っていました。
そのマンションは夜になると人の気配がなくなり、6階に住む彼と、3階の住人だけになるようでした。
ある雨の夜、3階に住むという女性(名取裕子)が飲みかけのシャンパンを持って原田さんの部屋を訪れましたが、心穏やかでなかった原田さんはその女性を追い返してしまいます。
ある日、妙なことに仲間とはぐれひとりとなってしまった原田さんは、少年時代に住んでいた浅草に足を運び、演芸ホールで父親(片岡鶴太郎)と再会してしまいます。
父親に誘われるままにアパートに向かうと、そこには母親(秋吉久美子)がいました。
でも、両親は原田さんが12歳の時事故死しているのです。
その両親に歓迎され、懐かしい両親に甘えられる喜びにはあがないがたく両親の元に通う原田さんは、3階のケイと名乗る女性とも愛し合うようになります。
充実した思いの原田さんでしたが、周囲が心配するほどやつれていくのでした・・・😢
これは名作ですよね😃
昨年の東京国際映画祭で、大林宣彦監督特集が組まれ、過去の作品が上映されましたが、その一作としてこの作品も上映されました。
上演後のトークには残念ながら大林監督ご自身は体調不良で参加できませんでしたが、登場したのが母親役を演じた秋吉久美子さん。
その当時の話をしてくれましたが、コケティッシュな小悪魔的な魅力を持つ彼女はケイさん役かと思っていたそうな。大林監督は真逆なおかみさんを演じさせようとしていた。見抜かれていたのか、この作品の彼女はとっても魅力的でした。
後の「淀川長治物語」でもおかみさん役だった・・・って言ってましたね。
