第19弾は、
「瞳の中の訪問者」
1977年製作、劇場用映画第2作です。
DVDに入っている「自作を語る」で、大林監督は「失敗作だった」と語っていました。
「HOUSE」の大成功、CM撮影(カーク・ダグラス出演)で渡米前であった大林監督に、ホリプロからタレントの片平なぎささん主演、手塚治虫さんの作品「ブラック・ジャック」より「春一番」を原作に映画を撮ってほしいとの依頼がありました。
手塚治虫さん研究の第一人者、映画評論家の盟友石上三登志さんがCM製作の電通担当者だったので相談すると、石上さんも乗り気になり、1ヶ月のやっつけ仕事で製作することに。さらに、変に盛り上がってしまったふたりが悪のりをしてしまい、手塚治虫さんは激怒、手塚治虫ファンもイメージが違うとがっかりして興行的にも失敗したそうな。
でも、改めて観てみると、宍戸錠さんのブラック・ジャック役はなかなかのものだったし、その後大林映画の常連となる峰岸徹さんが達者にピアノを弾き、それほど失敗作とは言いがたいと思ってます。
大パロディ映画「金田一耕助の冒険」もそうだが、この時期の作品はぶっ飛んでますね☺️
