「油屋熊八の世界から別府の未来を語る」
おごめ~ん、大分のtakatch親方です(`・ω・´)ゞ
本日は別府大学へ!
別府温泉に関するイベントに参加。有名漫画家も参加されるとあり、楽しみにしておりました♪
そのイベントの模様を簡単にご紹介いたしますm(__)m
☆「別府”温泉”大学~油屋熊八の世界から別府の未来を語る~」
別府大学客員教授である漫画家のクニトシロウ氏が、別府観光の父:油屋熊八氏を題材とした漫画絵本、『ピッカピカのおじちゃん―別府観光の父油屋熊八』を2018年9月に出版されました。
この際、別府大学で記念イベント開催予定も、台風接近のため、中止に…。
1年半の時を経て、今回開催に至りました☆
今回、漫画家のやくみつる氏もゲストにお招きし、
さらに別府市の長野市長もお招きし、別府の未来を楽しく熱く語られました☆
また、このイベントに合わせ今回限定の手湯も登場など、別府の温泉の面白さもあり!
会場である別府大学内には、なんと4つの源泉があるそうな!
温泉を持っている大学なのです☆
▽今回、この日限りの手湯を堪能♪
▽そして、クニトシロウ先生による今回限定のスタンプもスパポートに押印♪
▽また、別府大学発酵食品学科が開発の「別府温泉水あまざけ」を購入♪
鉄輪温泉を用いた甘酒です♪(昨年のおおいた青年交流祭の乾杯でも堪能♪)
新しい別府のお土産として注目されております☆
さて、イベント(2部構成)へ。
<講義の概要>
[0.導入]
- 別府にはたくさんの多様性あり→Ex:泉質、湯の利用方法、宿の形態、別府開発の人材(様々な人を受け入れる多様性)etc...
- 別府の町は、外から訪ねた多様な人々によって作られた(外からやってきた人々が価値を見出し、その魅力をPR!)。
[1.豊後国風土記と温泉~古くから別府には温泉があった!?~]
- 風土記に、現在の血の池地獄&竜巻地獄の記載があり
→かなり古くから別府には温泉あり。ただし、熱すぎて、人々の入浴には活用されなかった。 - 同じく風土記には、日田郡において、温泉を料理に使っていたという記述もあり(別府・速見郡の記載はなし)
[2.一遍上人と別府温泉~ダイバーシティ温泉の始まり~]
- 四国の伊予出身の一遍上人は、豊後大友氏との縁で、鎌倉期に現在の別府市鶴見地区に入る。
- 平安末期、法皇にて熊野詣が流行→実際は熊野の湯に霊験を求めていたともいわれる。→一遍上人も鶴見の地で熊野権現を信仰=温泉めぐりと関連した?
- 伊予国風土記では、大分速見の湯を道後へ運んだという記載あり。
→道後温泉の湯源は、大分速見の湯!?
→一遍上人=伊予河野氏出身であり、道後温泉と縁がある。
→一遍上人は鉄輪の地獄を治め、熊野や道後の温泉と同様に、人が再生できる温泉を開く。
⇒伊予の一遍上人が、別府(速見)温泉の価値を見出し、鉄輪の温泉の歴史が始まる!
[3.別府の湯治文化]
- 古くから、混浴・打たせ湯文化があり(Ex:照湯温泉…玖珠森藩の湯治場)
- また、今井地獄では、卵と野菜と筵を使っている絵があり、昔から地獄蒸しの文化があったとうかがえる。
- 共同湯も多い別府。
- 生活の中の温泉も必見!(Ex:鉄輪ヤングセンター…演芸場内に温泉あり)
[4.新しき一遍「熊八]の登場]
- 別府に入る以前に大阪で活動しており、「宣伝の効力を学ぶ」、「鉄道の可能性に注目」、「大阪の経済人と親交を持つ」という蓄積をする。
- 財産を失った熊八は、妻の縁により別府へ。
→ちょうど鉄道では別府駅開業&海路では大阪-別府航路開業という絶好の機会に併せ、亀の井旅館を開業。 - 大正バブルという時代が始まり、亀の井は発展する。
→北浜の開発や海岸の埋め立てが進み、熊八はこの地域の土地を確保するため、「亀の井ホテル建築用地」の標柱を立てる。 - 熊八観光の新図は画像のとおり。
・Ex1:童話によって大阪&別府を結ぶ(「子ども⇒大人への普及」)
・Ex2:亀の井ホテル20周年記念に、大掌会(手の大きさ比べ大会)を開催。
→なんと与謝野晶子も招き、晶子から賞賛の祝辞が送られたそうだ!
・Ex3:「山は富士、海は別府、湯は別府」というキャッチフレーズを考案し、富士山頂など全国各地に掲げてPR。
・Ex4:観光用PRチラシで、別府を大きく掲載&九州各地やアジアへもつながっていることもPR。
・熊八の発想・実現力のおかげで、別府が日本一の温泉地になった!
→「宣伝センス」、「人的関係」、「流れものによるしなやかな発想」、「キリスト教博愛精神」、「別府への愛」、「地域を超えた仲間づくり」
続く第2部では、クニトシロウ先生・やくみつる先生・長野市長を交え、別府の温泉の活用法などを面白くトーク♪
<1.なぜ油屋熊八に注目し絵本漫画を制作されたのか?>
[クニトシロウ氏]
- 別府駅前の個性的な油屋熊八像がきっかけ。
- もともと歴史ものが好きで、人物について興味があった。
- 15年ほど前、別府大学に招かれ、油屋熊八の漫画を描くことを決意。
▽今回、特別に油屋熊八先生の生描きもご披露☆
<2.やく氏と別府>
[やくみつる氏]
・もともと収集好きで、3つの条件・パーツがそろうとぐっと興味を持つ性格
→以下の3名を知り、地元のみに知られる偉人について興味を持った。
- 「吉田富三」…福島県、明治期のがん研究に尽力。
- 「松浦武四郎」…三重県、北海道という地名を命名した北海道開発家。
- 「油屋熊八」…大分県、別府観光の父。
・ゆるキャラならぬ、「じもキャラ」を作ると面白い!
→副読本もできる、普遍性があり全国連携も取りやすい。
<3.じもキャラについて>
[長野市長]
・数年前に、テレビでじもキャラに関する企画あり→油屋熊八が優勝したこともあり!
<4.なつぞらの舞台-漫画・アニメの創成期の想い出>
[クニ氏]
・昭和40年前後のお話、1年半だけ東映童話に在籍。
→宮崎駿氏など、精鋭が多く過酷であったが、今では良い経験だったと振り返る。
<5.漫画家の役割や視点、逆転の発想>
[やく氏]
漫画家=物事を茶化す役割→これがおもしろくつながると大きな力になる。
- Ex1:「美人の湯」とうたわれる温泉に、女性を導く仕組みを作る。
→入浴者の写真を掲示し、「こんな美人も入浴しましたよ~」という証拠・宣伝にする。 - Ex2:足湯の入る際、膝にタトゥーシールを敢えて貼る(Ex:膝がしらに顔を描き、あたかも足湯に膝人間が入浴しているようなイラスト)
→「足湯に入っている私たちを見てもよいですよ~、見てくださいね~」とするのも面白い。
[長野市長]
- 逆転の発想は面白い(Ex:あえてタトゥーを見せる)
- 特定の分野向けの細い道をたくさん作ることが、これからの観光集客に必要(×万人受け)
- 自分自身がワクワクドキドキしていないと、別府市も楽しくならない。
[やく氏]
- 「極楽地獄」という言葉を別府市で発見したが、その延長を目指してはどうだろうか。
→「地獄だけでなく、極楽もありますよ~」とPR。
[長野市長]
- 単に「地獄」だと、海外の方は「Hell」とマイナスの意味しか捉えてもらえないため、「パラダイスヘル」の意味で「極楽地獄」を活用。
- 別府市内だけで完結しなくてもよい。
→Ex:別府から1時間移動すれば、臼杵石仏・国東半島の神仏習合など極楽がある。広域で考える必要あり。
<6.発想を進化させる>
[やく氏]
- 高知県四万十市で、地名にかこつけて、地域の魅力を410個探す取り組みをしている。
- 別府の場合、「別府で別人に」のように、地名をいじってもよいかも。
※この他、会場からの質疑応答などもございましたが割愛します。
…ということで、別府の発展には、よそ者の力と逆転の発想があった&これからも必要ということが分かりました!
歴史をひも解くと面白いですし、漫画家の目の付け所も面白いですね!
もちろん別府だけのお話ではなく、各地域でも発想のあり方次第で街づくりが変わる可能性大ですね。
みなさま、ありがとうございましたm(__)m
以上、ざっと駆け足で失礼いたしましたが、イベントの概要です。
最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m
☆「温泉♨」動画集→https://www.youtube.com/playlist?list=PLCP8H0iqHBwA3yV9JSRWXgCYJGaIiCdFn
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