先月は

(歌舞伎役者楽日を迎えるとこの月、三月は過去のものとの認識で三月内でも先月と呼んだりします)

仮名手本忠臣蔵の十段目 討ち入り前の場面ですが通し狂言、全段をやるにしても一番やる機会の少ない段目と言っても過言ではありません

なかなか出ない狂言イコールお客様があまり共感を持たれないお芝居なのですが、

今回の十段目は芝翫兄さんが過去の資料を元に

台本へ手を入れ演出を変えたり、又私も台詞やさわり(動き)を変えさせて頂き

芝翫兄さんからも私の大伯父我童のちの十四代目仁左衛門を参考にして演じてみては?との

アドバイスを頂き、気持ちの上では大伯父我童と又西成駒のイメージ、関西のはんなりした女将さん像を頭に入れながら楽日迄に大きく三パターンくらい変えて研究しました。

お陰様で評論家の方々からも

十段目の評判も良く、芝翫兄さんのお陰で又十段目が再演される機会も多くなりそうです。

コレを元に後輩の方達もチャレンジしてもらえたら嬉しいですね




写真は出番前の

私「おその」役のお父さん

「了竹」役の橘太郎さんと花道で記念写真

橘太郎さん老けた役の格好ですが普段は若く見える男前の役者さんで

なんと私の高校の先輩でもあり

同期にはハリウッドへ進出した真田広之さんも

いらっしゃる学年の先輩

歌舞伎界にとりなんでもこなせる貴重な脇役の

橘太郎さん

又ご一緒出来る日を楽しみにしています。