昨晩、国立劇場さんで
初めて外国人の方の為の歌舞伎鑑賞教室をやりました。
勿論数ヶ月前から国立劇場さんとは
内容をどうするか等の相談を重ね
通訳兼お客様代表として
春香クリスティーンさんが出て下さる事になり彼女もリハーサルを重ね昨日、亀寿君と二人でナビゲートをしてくれました。
そして壺坂霊験記の芝居
コレは中国語・韓国語・英語のガイダンスの力を借りて上演しました。
普段でも学生さんの多い鑑賞教室ですから、今日の学生さんは理解してくれるかな⁉️楽しんでもらえるかな⁉️と思いながら舞台に出ていますが
ましてや昨日はお客様のメインは海外の
違う文化の国の方達
終演後の挨拶もあり自分は、ど緊張の状態でした。
いつもの様に誠心誠意力を尽くせば言葉や文化の壁は越えられる‼️(ある方は今の学生さん達も僕等年寄りから見れば海外の方に近いですよ…だから普段通りすれば通じますよ。とアドバイスを受け)
よっしゃ‼️‼️
と舞台に出て行きました。
先ず拍手を頂き、大向こうさんもいらっしゃり凄く安心し演技をしている最中に
『ああ、この人達すごく見てくれている』と言う実感が肌で感じられ、さわりや動き台詞をいつもより単純なものに変えたりしながら芝居を進めました。
亀三郎君は盲目の役なのでその雰囲気を肌でひしひしと感じてくれたんでしょう僕のペースで一緒に芝居を進めてくれ、凄い熱演でいつもより汗が多い様に見えました。のは、僕だけかな❓
最後の幕外の芝居の時
舞台の観音様へお礼のお辞儀をするのですがその時、感謝の気持ちがお里と言う役でなければいけないのですが、、、、、
言い訳ですが花道で客席の中で皆さんの気持ちが国・文化・言葉の壁を乗り越え一つになっているのを体感した時、役と違う涙が勝手に溢れました。。。
その場で役者としては失格かもしれませんが、義太夫さん鳴物さん劇場スタッフの思いを胸に亀三郎君と演じきり一瞬なりと
世界の人々を繋げられた幸せ、達成感を感じ世界で一番幸せな舞台役者でした。
最後の舞台挨拶は、中国語・韓国語・英語でちょっぴりご挨拶
そして『此れだけ沢山の国の方達に歌舞伎を見て頂け有り難いです……』とご挨拶し幕を閉じました。
国際会議や国際映画祭・よっほど大きな国際演劇祭でもなければ此れだけの国の方が一つの劇場、場所へ集まる事はないでしょう、ブロードウェイでも一回の公演でこの国の数の人の前で演じる事もないのでは?
渡辺謙さんに勝ったかも……
幸せな舞台経験でした。
感謝