2019年9月14日(土)

「元スタッフの結婚披露宴にて」

 

今日は午前診療を窓口受け付け10時までとさせていただき、それでも40名を超える患者さんの受診に怒濤の診療を終え、駆け足で午後から姫路に向かい、元スタッフの結婚披露宴に出席させていただきました。

頼まれていたことでしたが、新婦来賓祝辞の大役でした。

うまくしゃべれたか?というと、結構「しーん」として笑いを誘えなかったので、まだまだだったのだと思いますが、想いは伝わったと思います。

新郎新婦のこれからに幸あれ!、幸せのお裾分けを戴いて、今、帰りの電車内です。

 

 

新婦来院祝辞

Yさん、結婚おめでとう御座います。

Y家、T家の皆さま、本日は誠におめでとう御座います。

今ご紹介いただきました私は、Yさんが、結婚前に務めていました岡山県総社市にある高杉こどもクリニック院長の高杉尚志と申します。

少しばかりうちのクリニックでのことなどを御紹介させていただきます

Yさんが、うちのクリニックの医療事務に応募してくれたのは、2年前の2017年5月、5年務めたオープニングスタッフが結婚退職するための常勤募集に応募してくれました。

 

クリニックの理念は、「子どもの健康と幸せを実現する小児医療」。この理念のもと、小児科医の私は元より、看護師、受付やレセプトを担当する医療事務も一緒になって子どもへの医療を行っています。

院長自ら言うのも、どうかと思いますが、地域の子ども達のかかりつけ医として1番人気を博して超多忙なクリニックです。そのクリニックで働くスタッフに私が意識して欲しいことがあって、入職時に皆さんに言っていることがあります。

それは、「ポジティブ・ルール」と「ネガティブ・ルール」についてです。

これをご存じの方はあるでしょうか?

「ポジティブ・ルール」とは、書いてあること、決めていることをリスト化して、それを実行するルールです。逆に書いてないこと、全例がないことはしないルールです。

逆に、「ネガティブ・ルール」とは、やっては行けないことをリスト化して、書いていないこと、良いと思うことを実行するルールです。スターバックス的、ベンチャー企業的と表現できるでしょうか? 子どもクリニックでは、子どもに不利益になること以外は、良いと思うことをドンドン考えて行動しよう!ということになります。

もちろん、それぞれの良い面、良くない面はあると思いますし、使い分けることが必要なこともありますが、うちのクリニックでは、原則として「ネガティブ・ルール」でやっていく!とみんなで決めています。しかし、これまで「ポジティブ・ルール」で育って来た人は、何をどうやったら良いのか?最初は戸惑うようです。しかし、Yさん、ビックリするほどの適応力でした。「ネガティブ・ルール」があったのだと思います。前職は医療とは関係ない職場で、医療事務の勉強はしているものの実地は初めてなのにです。めちゃくちゃ飲み込みが早く、勘所が良い、声を掛ければ、クリニックのその小柄で可愛らし表情で、ピョンピョンと跳ねてこっちへ向かってくる子ウサギようなイメージです。もちろん、子ども達やお父さん、お母さんにに柔軟に対応できました。あり得ないと思える急成長でした。

うちのスタッフにYさんの事を短く表現すると、どう?と聞くと、「おっーと思った若いギャル」。。。というものもありましたが、

「ものおじしない」「グイグイくる」「よくしゃべる」「頭の回転が速い」「明るい」「誰でもしゃべれる」「テキパキ」「人当たりが良い」などの言葉がドンドン出てきました。

Yさん、私は、あなたのキーポイントは、「素直さ」と「笑顔」だと思っています。これは、ずっと大切にして欲しいところです。

私は、以前は、活躍している人に出会うと、これまで沢山の経験や努力を積んできたんだろうなとか、本人にスポットを当てて考えていました。しかし、自分が大人になり、親になり、変わりました。今は、活躍している人に出会うと、その両親や周りの人が、素晴らしかったからだと考えています。Yさんのお父さん、お母さん、今日初めてお目にかかりますが、素晴らしい役割をされたと思います。そして、娘さんのご結婚本当におめでとうございます。

 

話しは、子どもの事にうつります。

うちのクリニックは「こどもクリニック」、小児科ですので、子どもとその両親が来院します。しかも、子育て王国そうじゃの人気の小児科ですから、少子化を感じることが少ないばかりか、「2人目や3人目が出来ました。次もお世話になります。」なんて聴くことが多いので、その気になりやすいのか、子ども好きのスタッフに囲まれているから、女性ホルモンの分泌が良くなるのか?分かりませんが、かかりつけ医にしてくれている家庭は元より、スタッフにおめでたが多い、子作り(?)子宝のパワースポットになっています。私は2009年に第6子(四男)が生まれて、6児のお父ちゃんになり、もう次はないだろうと思っていました。そして開業して5年目2016年になんと、なんと7年ぶりに第7子(五男)が生まれました。妻43歳、私は45歳で、7児のお父ちゃんとなりました。さらに、次の年、2017年には、41歳で結婚した私の妹、43歳の所に、奇跡の第1子(長男)が誕生と続きました。そんな職場にYさんは事務正職として飛び込んだのですから、今となっては今日のこの日は予想出来たことかもしれません。

卵子・卵は、胎児の頃が1番多く、生まれる頃に200万個、生殖年齢になると40万個、一生に排卵される卵は月に1個なので、女性の生涯でせいぜい400〜500個です。一方、精子は1回の射精で1〜4億個、卵子まで到達できるのは100個程度

40万個の卵と、1回4億個の精子、天文学的な確立での出会い。

郷ひろみの歌で、「出会いは億千万の胸騒ぎ〜」という歌がありますが、億千万所ではありません、何兆という確立での出会いです。「エキゾチック、ジャパン」どころではなく、ワールド、スペースクラスの出会い、唯一無二の存在なのだと思います。

それがちゃんと生まれてくるかどうか?それも分からない。ましてや大人になるだなんて、そして、生きてる内に、この地球上で70億人のうちの2人として出会うなんて、まあ、何かしらの因縁でもなければあり得ないのだと思います。

いまは「おめでた婚」「授かり婚」と言うようですが、英語では、なんとShotgun Wedding、お嫁さんのお父さんが、お婿さんに銃を突きつけて、結婚させたから、などとも言うそうですが、そんな奇跡的な2人の出会いと、子どもの誕生に、改めておめでとうと言いたいと思います。

そして、そんな2人の結婚式に元勤務先の上司(院長)として出席させてもらえるなんて有り難いことです。本当に有り難う。

「子どもを健康で幸せ」にしてあげてください。

最後に、

旦那さんのTさん、私は、Yさんには、霊感があると思っています。いや、Yさんだけではなく、多くの魅力的な女性は霊感を持っていると思っています。霊感というのは、なにも怪しい物が見えると言うことではなくて、神様の声を聞きとれる能力ということです。ですから、神様のお使いをする巫女(みこ)さんは、みな女性です。女性は命を育み育てるために現実的になることも多いでしょう。そんな女性のアドバイスや意見はしっかり聞いた方が、間違いがないのではないかと思います。でも、心配しないで下さい、Tさん、男には、「神通力」があるかもしれません。これは、誰もが無理、不可能だと思っても、それを成し遂げる、ついには不可能を可能とする、神に通じる力です。きっと私にもTさんにもあるでしょう。あるかもしれません。Tさんが、神通力を発揮するには、やはり神さまからの声を聞き取れる力を持った優秀な女性であるYさんが必要なのだと思います。これからの2人の行く末を楽しみに見守っています。

本当にご結婚おめでとう御座います。