このひとの壮大な世界観が好きなんだよなあ。
SF的で未来的
そして哲学的
あるいは宗教的ともいえるかもしれない。
つまりは世界の根源的なシステムを表現しようとする試み。
仮想通貨の採掘
バベルの塔
命の選別
多くのひとが信じればそれには価値がある。
無いものに価値をつけるというのは
つまりは錬金術だと思う。
広告なんていうのは錬金術の最たるものだと思うけど
通貨っていうのも錬金術に違いない。
主人公と恋人
それからニムロッド
3人の関係は不思議な引力で結ばれている。
リアリティのない関係に憧れる。
命の選別の重みを女性にだけ委ねること。
男性が少なくとも半分はその重みを引き受けること。
駄目な飛行機コレクション NO.9
航空特攻兵器 桜花
帰還不能な特攻機
それはつまり有人ミサイル
そんな無茶苦茶な。
でもそれは現実に存在し
そしてそれで命を落としたひとがいる。
人間はこんなに酷いことを考えて現実のものにできる。
「とーほーよーじょーに、さる」
去る
去りたい
サリンジャー
誰にも読まれることを想定しない小説。
サトシナカモト
バベルの塔を積み上げる。
感情の伴わない涙。
悲しんでなどいない。
彼女はどこに行ったのか。
でも追わない。
--ニムロッド--
上田岳弘