命の限り、笑って生きたい | (本好きな)かめのあゆみ

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かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

96歳の瀬戸内寂聴さんと

その秘書である

30歳の瀬尾まなほさんの

対談。

 

っていうかおしゃべり。

 

寂聴さん、若い。

 

まじか。

 

どんなふうに生きたらそんなことになるんだ。

 

その答えはきっと

想像力

にあるんだろう。

 

忘己利他

無常

っていうのもキーワード。

 

瀬尾まなほさんが寂聴さんの秘書になった経過がおもしろかった。

 

まさに縁。

 

ふたりは祖母と孫

あるいは親友といってもいいくらいの愛情で結ばれている。

 

もう相性としかいいようがない。

 

寂聴さんを慕っているひとはたくさんいて

そんなひとたちからはきっと

なんで瀬尾さんなんかが寂聴さんにあんなにも寵愛されるのだろう

と妬ましいというか不思議というか羨ましいというか

そんな気持ちを抱かれているだろうけど

尊敬とか崇拝とかとは違うレベルで

ひととひととのつながりはできている。

 

もうそれは相性としかいいようがない。

 

どんなに頑張って求めても得られない愛もあれば

ほんとうにたまたまの縁で得られる愛もある。

 

こればっかりはもうどうしようもないんだよな。

 

とはいえ何もしないでも良縁が向こうから転がってくるかというとそういうことではなくて

寂聴さんは若いスタッフを求めて面接をするという行動をしているし

瀬尾さんは就職活動はもとより普段からの友達づきあいをていねいにやっていたっていうのがある。

 

この本の内容は

むかしのぼくからしたらあまりにも他愛なくて意味のないしょーもないものだっただろうけど

いまのぼくはこの他愛のなさ意味のなさありふれた感じっていうもののたいせつさを

以前よりほんのちょっとはわかっていて

だからこのふたりの関係っていうのもほんとうにいいなと思う。

 

寂聴さんも幸せだろうな。

 

理性と感性のバランス。

 

頭でっかちから自然な人間性への回帰。

 

 

 

 

--命の限り、笑って生きたい--

瀬戸内寂聴

瀬尾まなほ