疾走してるなあ。
いらいらしすぎてるなあ。
敏感すぎるなあ。
なんだか神経むき出しの皮膚一枚で
世界と接している感じ。
そう
この感覚は多くのひとが十代のころに経験したに違いない。
根拠のない全能感と
根拠のない無力感。
極端。
精一杯に世界を読み切ろうと思考を深化させていく。
でもそれってけっきょくひとりよがりなんだよな。
世界は十代のこどもがひとりで読み切れるような
そんな単純なものじゃない。
それがわかるのはもっとあとになってから。
自意識に囚われた十代。
でもそれはけっしてただの暗黒ではなくて
必死で世界と取っ組み合ってたってことだから
とてもまぶしいのにはちがいないのだ。
とはいっても
共感してるわけじゃないよ。
--十代に共感する奴はみんな嘘つき--
最果タヒ