絵はエドワード・ゴーリーだけど
文はローダ・レヴィーンっていうパターン。
不穏な気配が漂っているように感じられるのは
ゴーリーの絵と名前によるもので
内容はちょっとだけあたたかかったりする。
ある家に引っ越してきた
父、母、兄、弟の4人家族。
広い庭にはおおきくてもこもこふさふさの毛をまとった犬がいた。
犬はまるで何かを待っているかのよう。
いったい何を待っているのか。
弟はいろいろと試す。
母もいろいろと試す。
そして語り手である兄も。
静かなコミュニケーション不全。
でもそれって人間どうしのつきあいだって同じだよね。
母のひとことひとことがぼくにはとても共感でき
胸に響いたのであった。
--ぼくたちが越してきた日からそいつはそこにいた--
ローダ・レヴィーン 文
エドワード・ゴーリー 絵
柴田元幸 訳