定説:メスは強いオスを好む。
新説:メスは求愛の上手なオスを好む。
If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.
(強くなければ生きてはいけない。優しくなければ生きている資格がない。)
BY フィリップ・マーロウ
岡田賢祐・岡山大助教らのチームが、オオツノコクヌストモドキ(大角穀盗人擬き)の行動様式を何世代にもわたって観察して得た知見らしい。
一般的には、餌場を確保し、強い息子を産んで自分の遺伝子を残すために、メスは強いオスを好むと考えられている。
しかし今回得た知見からは、求愛上手なオスの子孫ならばその子孫も求愛が上手になる可能性が高く、したがってメスに気に入られて自分の遺伝子が受け継がれる可能性が高い、っていう説が浮上する。
もっとも、オオツノコクヌストモドキでは、強いオスが持つアゴを大きくする遺伝子をメスが持つと産卵数が減るという直接的な因果関係があるそうだ。
それにしてもまあ、オオツノコクヌストモドキとヒトとを直接比べるのはあまりにもナンセンスかもしれないけれども、経験則的には、強い男がかならずしも女性にモテているかというとそういうわけではなく、やっぱり女性を口説くテクニックに長けている男がモテているような気がするから、今回の研究の知見によってそれが裏付けられたような気もする。
マッチョな男を好む女性と、口説き上手な男を好む女性とでは、後者の方が戦略的であるということか。
どっちにしろぼくにはあんまり関係ない話なんだけどね。
ちなみにオオツノコクヌストモドキの口説きのテクニックは、足でメスの体をたたく回数が多い、ってことらしい。
もちろんそれはやさしくたたくのであろうけども。