新聞で紹介されていた北米の作家、ミランダ・ジュライさん。
あ、なんだか、好きかも。
いや、たまたまこの記事に添えられていた写真のルックスがかわいかったから、っていうのもそりゃ否定はしませんけど、翻訳家の岸本佐知子さんによる紹介がすごくいい!
で、ミランダ・ジュライさんは作家であるだけでなく、カンヌ映画祭で4つの賞を受賞した2005年の映画“君とボクの虹色の世界”の脚本・監督・主演をつとめているらしい。
で、YouTubeに彼女の作品が上がっているとのことなので、そのなかから“廊下”というインスタレーションなるものを観てみた。
2008年の横浜トリエンナーレにも出展されていたらしい。
うわ、すごく詩的でドラマチック。
なんだか一目惚れしてしまったかも。
ウィットがきいている。
狭い通路を通っていく途中に書かれた文章の連続。
ちょっとした自分の内面への旅のよう。
おしゃれ。
―― 歩いていくうちにあなたは残りの人生、この通路をずっと歩いていくのだということに気がつきます。
―― 子供の頃にあなたが夢見た多くの物事は実際に起きやしません。たとえばあなたが総理大臣になることはまず無いでしょう。だってこの通路からいったいどうやって国を統治するというのです。それからあなたは月へも行けないし、有名にもなれません。
―― 一瞬こう考えます:もしかするとこの通路は一種のメタファーで、これは自分の人生じゃないんだ!と。でもすぐにその考えは単なる自分だましでしかないと実感します。
この通路を抜けたときにはなんだか胸がすっとするようなきゅんとくるような。
小説も読んでみようっと!
――廊下――
ミランダ・ジュライ