歌謡曲っていうのがある。
流行歌っていうのがある。
それは一時期大量に流されて、けれどもあたらしい流行歌が出てくると、知らぬ間に消えていく。
そんな流行歌を、商業的だとかつまらないとかいうひともいるけれども、ぼくだってそう思うこともあるけれども、だけど何年かしたいつの日にか、ふとあの頃を思い出して、口ずさむ歌詞やメロディーっていうのがあるのは、これは実は、わかったようなことを言って気どったひとたちにとっても、共通のことなのである。
恋するフォーチュンクッキー。
ミュージックビデオがユーチューブのAKB48公式チャンネルで観ることができるようになっているので、聴いてみたら、観てみたら、なんとまあ、すてきな音楽。
単純に気分がよくなる。
未来はそんなに悪くないよとか、ツキを呼ぶには笑顔を見せることとか、世界は愛で溢れているよとか、明日は明日の風が吹くと思うとか、このメロディーに乗って彼女たちが歌うと、そんな気になってくるから不思議。
いや、そりゃ、気休めかもしれないけれども、気休めって生きていくには必要だと思わない?
なんか、ひとがたくさん出てきて、みんなが笑顔で踊っていたら、それだけで、生きてるっていいな、って思える。
この曲におけるAKB48っていうのは、みんなを元気づけるチアリーダーみたいなものかもしれない。
チアリーダーっていうのは、すごいひとたちだって、そう思う。
――恋するフォーチュンクッキー――
AKB48
作詞 秋元康
作曲 伊藤心太郎
編曲 関根光才